日中関係

 強い風が時折吹く曇り空、気温は17度くらい。


引用 朝日新聞http://www.asahi.com/international/update/0627/TKY201306270373.html

韓国の朴槿恵(パククネ)大統領が27日、国賓として中国を訪れ、習近平(シーチンピン)国家主席と会談した。両首脳は「最近の歴史などによる問題で域内国家間の対立と不信が深まっている」とし、名指しは避けつつ日本を批判した。


 日本包囲網というか、東アジアの中で徐々に孤立化してきている。とはいっても韓国と中国の反日活動と言って良いだろう。

 

 韓国の中で反日活動が強いのは、第2次世界大戦において日本の属国として戦いながら敗戦し、そのどさくさの中朝鮮半島に2分割されたという歴史があり、その後、日本が敗戦国なのにも係らず驚異の経済成長を遂げたという妬みが強いのだろうと思う。

 

 そして、南北に分かれた状況ながらも経済成長を遂げ、少なからず日本の協力を受けてきたはずなのに、そういった過去が無かったかのように日本を強烈に非難する姿は、日本から見ればヒステリーとしか見られない。

 しかし、当の韓国人にとってどんな手段であろうとも生き残ることが全てで、更に勝者になることが一番と思う気質を持った国民であれば、どんな手を使おうとも勝者になれば全て許されるという事だろう。

 そのため日本経済に陰りを見せた時点で、今度は何処に目を付けたかと言えば、中国である。今や世界第2位の経済大国である中国にすり寄れば、自分たちに利益が転がり込んでくることが狙いであることは誰の目にも明らかである。

 もしも中国がこの先こけたとしても、その時は、また別な大国の下にすり寄ることは明白である。そういう意味で、戦後、占領軍であったアメリカにすり寄った日本も同じなのかもしれない。その後エコノミックアニマルと呼ばれたことも有ったのだから、その点では似たり寄ったりかもしれないのだが。

 

 今回の反日包囲網は、韓国は別の国として無視すればよいし、このまま冷え切ったとしても何の問題も無い、しかし、中国とはそうはいかない。これまでの中国への日本国内産業の進出により、国内産業保護の点からもそうおいそれと見捨てるわけには行かない部分がある。

 今回の中国との関係でもつれた部分は、尖閣諸島の領土問題である。その部分で譲歩すれば、日中関係は改善する可能性があるが、それを譲歩することは、日本という国の根本的な何かを失う恐れがあるし、外交的な手腕としては劣悪である。

 

 この問題、未来を見据え日本が執るべき行動の良し悪しを考えて行かなければ失うものが多い。100年後の未来に於いて世界に国境が無くなるという前提なら領土問題はこだわる必要が無いだろうが、100年後の未来も世界に国境が存在するのならそれを抜きにして語ることはすべきでは無いし、国境は無くならないと断言できる。

 何故なら人は、一人でも自分の縄張りを主張する動物である。その点は、他の動物と本能的には変わらない。その気質を無くすことなど、人間のDNAを改変するくらいで無いと不可能である。そして、その縄張り争いの究極が国境だからである。

 そうなれば、今回の尖閣諸島の問題を棚上げすることなど不可能だし、中国としても領土問題として世界に認知されたからには、これ幸いと自国の領土として主張するのは当然のことである。

 それを上手く動かしながら外交を行うべきなのだが、領土問題が棚上げできないとしたら、取るべき行動は、中国がこけるのを待つしかない。それは、いつ起こるか判らないという不安を抱えながらの我慢比べである。

 それまで、中国との関係は、目では相手を睨みながらも、右手で握手をするということを続けて行くしかない。そして中国がこけた時のために十分な備えを今から行っておくことが肝要である。

 本来なら日本国憲法にあるように、対話の努力で争いの芽を摘むことが大事なのだけれども、対話できない国との交渉をどう行うか島国日本のガラパゴス的手法では、相当なレベルアップが必要である。