歯は大事

 曇り、朝からムシムシしている。しかし、この蒸し暑さも、日中は建物の中に立てこもり冷房が効いた場所にいるため余り気にならない。

 最近、虫歯の治療に通っているのだが、本当は、虫歯になった奥歯を20年くらい前に治療したのだが、その奥歯が物を噛んだ時に縦に割れてしまった。虫歯の治療のために神経も抜いてしまったのだが、そうすると本当に死んだ歯になるらしく、自分でも神経を抜いた歯は白く脆くなるのが判っていたのだが、生来、歯が丈夫なため全然気にしてこなかった。それが災いした。

 真っ二つになった歯は、しばらく被せた金属が残っているので抜かずに残していたのだが、ある日その被せも取れてしまった。そして抜歯という事になった。

 以前、親不知を抜いたとき血管が近くに有り止血に時間が掛かったことを話すと、歯科医も慎重になり、恐る恐る抜いたのだがそれ程出血せずに済んだ。

 そして今に至る。鏡で見るとまだ抜いた後がぽっかり空洞になっている。徐々にであるが塞がりつつあるのだが、塞がるには時間が掛かりそうである。そのため、その空いた空洞に食べ物カスが嵌るのが困る。厄介な事である。

 更に10年くらい歯医者に行かなかったため歯石、歯垢が歯磨きしずらい所に溜まっていた。普段自分でも良く歯磨きしていると思うくらいに時間を掛けているのだが、それでもやはり溜まるものらしい。自分の隠していた部分を公にするようで恥ずかしいもんである。

 それで、今後歯石取りをする予定になったのだが、一度綺麗にしてもらうと気分は良い。隠れていた汚れを大掃除をして取り除いた直ぐ後のような気分である。本当に、綺麗にした後は汚さぬようにしようという気持ちは人一倍あるのだが、やはり知らぬ間に汚れて行くものである。

 若い時は、虫歯になっても痛くなるまで構わないでいたのだが、やはりこの年になると歯は大事という気持ちになる。美味しいものを食べるのにも奥歯が一本抜けただけで食感が違う。本当に失った後で気付くことである。

 まあ当分は、歯医者に通わなければならないが、綺麗な歯を維持するのは大切と実感した次第である。