スマホ時代

 曇り、涼しいが湿度は有る。

 最近の話題の中で、中高生のネット依存率が高いという現象がある。歩きながらとか、自転車に乗りながらとか、周りに人がいないかのように行動する姿を良く見る。また、電車や地下鉄の中でも座るや否やポケットから取り出し降りるまで熱心に画面を見つめている。

 何かに依存するというのは良くある話で、携帯、スマホ以前は、本や新聞、週刊誌、マンガというのが主流だったが、文明の発達がアナログからデジタルに移行させたというべきだろう。

 携帯はそろそろ淘汰されスマホの時代になった。何時でも電源さえあれば何かの情報に接することができ、それに依存していれば周りを見ることもないし、人の存在も気にすることは無い。驚きなのは、友達同士テーブルに座りながらお互いに会話をせずスマホをいじり倒している姿である。そこに直接の人間関係は存在しない。だったら一緒に行動する必要は無い筈なのに、何故かそこから離れることをしない。一種異様な光景であるが、それもまた時代の姿なのだろう。

 最近、話題になっているのがウェラブル端末である。もし、今の世代がデジタル世代として容認されるようになれば、きっと手に持つことはダサいという時代もくるだろう。そうなると多くの若者がゴーグルあるいはメガネタイプの端末を普通に身に着けるようになるだろう。そこまで行くと、同じ空間に居ながら、バーチャルな世界では異次元にいるような生活様式が当たり前のようになるのだろう。

 今は、古い世代と新しい世代が混在する。歩きながらスマホをいじるなど非常識と思う世代も存在する。そこで、そういった話題が上がるのだろうが、もう10年もすれば、それが常識という世代が大半を占めるようになり、そういった非難をする人間は、少数派になり何時か淘汰される。

 今の非常識は、未来の常識である。好むと好まざるにかかわらず同じ時代を生きなければならないのである。