老い

 晴れ、快晴だが気温は低い。10度以下なのは間違いない。外を歩くにはそろそろコートが必要である。


 最近自分が、説教臭くなっているのを感じる。年老いたせいだと思う。きっとそれを受ける側にとってうるさいおやじと思われているだろうと思うのは自分がそういった大人を見てきて感じていたからである。

 そしてその年に成ると、今までの経験からそれをどうやったら相手に説明するのが正しいのか経験則を身に着けているため、それをまだ身に着けていない世代に対してどうしても説教調になるのだろう。内心では大人しくしていた方が、下の世代に対して受けが良いとは思っているのだが、その歯止めが徐々に効かなくなってきている。

 そのため相手の不手際が目に付きだし、自分自信も失敗や準備不足は往々にしてあるはずなのにそれが無い前提で対応してしまう。そうすると相手も逃げ場がないために委縮し、更に失敗を繰り返す。自分の部下ならそれとなくフォローできるが、外部の人間、例えば営業マンなどには、試練を与えているのかもしれない。

 そういえば、自分が若い頃、年上の上司から説教を受ける時に、その上司の方が自分より経験年数が長いのだから知っているのが当然だろうと思っていた。それをさも得意そうに披露する人間を陰では軽蔑していたはずである。その立場に自分が成っているというのは全くもってお恥ずかしい限りである。

 ただ、敢えてそれをしないと下が育たないと思いやっている面もあるのだが、それは、その相手が自分の年齢ぐらいに成ったら判ってくれると思うのだが、その外面だけを見習って説教するのが当然というようにはなって欲しくは無い。

 

 そういった事を真剣に考えると、上司としての立場が本当に難しいものだという事が良く判る。本当に理想の上司に成れるのかと心配になることも多い。

 本当に年を取ったなと思う毎日である。