AKBの終焉

 晴れ、気温はマイナス15度。ここしばらくは冷え込みが厳しいが、日中は徐々にプラスの時間帯が増えてきた。驚くのはやはり夜明けが格段に早くなってきたことである。今だと6時には外が白々と明けてくる。それもそのはず、来月には春分の日を迎え、昼と夜の長さが同じくなるのだから。まだ、しっかりと雪山は残ってはいるが、季節は春へと向かっているのだと実感する。


 最近AKB48の話題が乏しいと思っていたら、何やら別グループと人事交流するという話題が出ていた。AKBは主要メンバーと言われる人が卒業し、それと共に話題性が急下降していた。当然AKBとライバル関係にあった方が伸びるかと思えば、同じように話題性が無くなるという負の相乗効果が出始めた。

 AKB効果で似たようなグループが出てきて、芸能人に成りたいと思う若い女の子の欲望を満たしてきたが、その枠に残れるのはわずかであり、あの前田敦子さんでさえAKBを卒業した後は、余り表舞台に出てこなくなった。

 不思議なもので、あの団体の中で一際輝いていたはずなのに、いざ一人で活動するようになるとその輝きは萎み、花の無い芸能人になってしまった。彼女も周りに引き立て役がいて輝けたのに、それが無くなると自分の内面だけで勝負しなければならなくなり、その自身が持つ魅力が余りなければ輝くことはできない。

 

 AKBが輝き続けた一つの時代は終わったのだろう。それは、どのようなアイドルグループにも同じように起こることであり、そういった能力にはやはり賞味期限が存在する。その賞味期限が切れたものをどのように再生するかは、演出家の仕事だが、秋元氏にはその力は無いだろう。

 

 その理由は、同じようなグループであったおニャン子グラブが今のAKBと同じように栄光の時期があり、初期のメンバーが卒業すると同時に人気に陰りが出て、解散という流れになったからである。

 グループは初期のメンバーが出てしまうと急激に今まであった様々なものが色あせてしまう。グループを支えてきたファンも、メンバーの卒業と同時に、自分も卒業しなければならないと自覚してしまうのだろう。新たなファンを獲得できなければ人気は維持できないし、新たなファン層は、既存のAKBというグループの支持には回らず、まだ手あかのついていない綺麗なものを求める傾向にある。

 その轍を踏まないようにAKBをさえて利益を得ようとするグループも色々と手は打ったのだろうが、それも時代の空気には勝てないということだろう。