夏休み

 曇り、夜中は雨が降っていたらしい。気温は21度。


 お盆を過ぎると秋風が吹く。めっきり朝晩は涼しくなった。日中はそれでも30度を超える日が来るらしいが、北海道の秋が目の前に来ている。この時期思い出すのは、やはり夏休みの宿題が殆ど手つかずで残っており必死だったなと。

 北海道では、夏休みの宿題は夏休帳と呼ばれる教科を網羅した問題集をやることだった。きちんと毎日決められた時間行えば20日くらいで終わる分量であった。夏休みが開始して3日くらいは必ずやるのだが、その後は遊びに明け暮れてしまいあっという間に夏休みの終わりに近づくわけである。

 そして夏休みも終わる2週間前から夏休みのイベントである七夕、お盆がやって来てそうして最後に神社の夏祭りが来るというトリプルで宿題を忘れさせる行事が来るのである。そうやって小学生の子供に試練を与える日が続き、結局最後は徹夜して提出することになる。

 夏休みの工作も、半分親に手伝ってもらったり、適当に書いた絵を提出したり、今思えば優等生では無かったのは間違いない。

 そして親に成り、子供に宿題をやるように言わなければならない立場に成った時、その過去は忘れ怒ったりもした。嫌な親である。ただそれは、自分が焦って夏休みの後半を過ごした轍を子供には通って欲しくないからであって、それも親心の一つであるなどと今になって自己弁護することになるのだが。

 できるなら過去の自分に、もう少しまじめにやれば違った未来が有ったかもしれないと伝えたいのだが、それはできないことである。それでも、もしできたなら今の自分は存在しないか結局同じ人生を歩んでいるのかもしれない。