世代

 晴れ、気温はマイナス2度。このところ朝は快晴が続いている。これで気温がもう少し高ければ良いのだが、冬なの仕方ない。

 残念ながら選挙の方は、盛り上がりに欠ける。自民党としては、選挙が盛り上がらない方が浮動票層が投票に行かず有利に働くことに成るのでありがたい傾向だろう。

 この盛り上がりに欠けるのは、やはり民主党ショックと言える。更に追い打ちを掛けたのが橋下氏である。あれだけ期待され持ち上げられた後、放り投げられるように地に落ちてしまったことが野党の勢いを削いでしまった。また、第3の勢力を担うと目されたみんなの党もいつの間にか解散となり、残る野党は共産党だけに成った感がある。だからと言って、共産党が野党の旗頭かと言うとそうでは無く、今後も野党第一党となる勢力を持つことは無いだろう。

 国民の殆どが今後の行く末を案じている時に、何故か国会議員の中から若手のニューリーダーが育ってこない。聞こえてくるのは何十年も前からいる人ばかりで、それを乗り越えようとする人間が出てこない。まさしく冬の時代である。

 それも重しとなる長老の人数が多すぎて若手がその隙間から芽を出そうとするのを潰すかのようである。それは、国会議員全体に言えることであり、それは甚だしいくらいに目に付く。

 日本人の寿命が延びるとともに、いわゆる長老政治の大元の年齢が高くなり始めたのとも関係あるだろう。昔なら60過ぎればお迎えが来るような時代があり、そのお迎えにより次々と有力政治家と言われる人は消えて行った。

 それが世代交代に拍車を掛けていたと言える。しかし、人間長生きするにしたがってその地位を失う事を怖れるようになってきた。それは人間の業のようなものかもしれない。居心地の良い椅子から立ち上がることを拒否するようなものである。

 それは政治家に限らず、多くの企業の経営者に言えるかもしれない。それが出来るのもその経営者がある意味有能だったかもしれず、その元で育つものは排除され、生き残った者は世渡りが上手なだけかもしれない。

 高齢者を敬う気持ちは大切であり、先輩に敬意を払うのは必要である。しかし、世の中を動かせるのはやはり若く元気な人たちである。それを忘れてはならない。