札幌

 雪、マイナス7度。


 選抜高校野球の行進曲に「アナと雪の女王」に決まったらしい。春なのに雪とはこれいかにというところである。

 今日は、日本代表のイラク戦があり、更にコンサドーレ札幌に加入する稲本選手の入団会見がある。午後4時という時間にサッポロファクトリーホールに出向くことはできないが、去年の最終節に社長が交渉中という話を振ってからもう1か月半程度過ぎていて、やっとなのかもうなのか判らない。

 

 あの時の社長の言葉は、明らかにHFCに批判的な弾幕を出したコアサポの行動を別な話題でそらすという高度なテクニックだと思った。コアサポ以外は、あの社長の発言で来季は楽しみという期待だけで今季昇格できなかったチームやHFCの不甲斐なさを非難するのを辞めたわけである。

 そうはいっても、今季昇格できなければ相当チームとして堪える結果に成るのは間違いない。やはり強くないチームを応援するのは、昔から応援していてもう既に中毒になっているような人間ばかりであり、一見の客が弱い札幌を見て応援し始めるという酔狂な人間は少ないだろう。

 やはり、札幌の試合を見、圧倒的な勝利を見て好きに成ったとか、華麗なテクニックを持つ将来日本代表に選ばれそうな選手を見て好きに成ったとか、何かきっかけがあるはずである。

 毎試合、だらだらとしたプレーをし、中々勝てない、引き分けばかりの試合を見る機会ばかりだった新たな顧客の開拓は難しい。

 だから、本当に今季は大変なシーズンになるのは間違いない所で、社長やHFC職員、選手たちに思う所は有るだろう。早々とこのチームに見切りをつけて移籍していく選手はいるし、逆に残りたくても残れない選手もいるわけである。

 もう一つ言うと、高卒で入った若手たちもそろそろ自分たちの首が掛かったシーズンになるという危機感はあるだろう。まず、札幌に残るには試合に出なければならないし、もし、海外を夢見るならまず札幌で活躍しないとその道は開けない。そこから始まるわけである。

 まだまだ若い選手たちに将来を選択しなければならない重要な分岐点に立つことになり本当に大変だと思う。しかし、その若さは、まだ人生の選択肢としてこれで終わりでは無いということを知っていて欲しい。間違った選択をしたとしても絶対次につながるものはあるはず。

 人生の先達としては、そういうしかない。今の君たちの可能性は無限である。その無限の可能性が時間と共にやせ細るのだという事である。

 そういう若手の思いを、25日の芸文館ホールで見てこようと思っている。