対 栃木

 曇り、気温は1度。雪解けは進んだ。

 昨日の試合、CSで見ました。

 

 開幕初戦は、アウエィの栃木戦。

 札幌の先発は、ク、福森、河合、櫛引、石井、上里、稲本、荒野、中原、都倉、ナザリト

 ゲームは、ナザリトの得点機会が5回ありその内の2回を決め、相手のロスタイムの1点で押さえ勝利した。簡単に書くとこうなる。

 すこし寸評をすることにする。

 ク: J初先発だったが、落ち着いていた。思ったより守備範囲は広く、長い手足はGKとして最適である。少し飛び出してのボール処理に不安はあるが及第点。実績のある金山が控えに成るのも判る。

 福森:スリーバックに成れていない面もあるのだろうが、守備範囲は意外と狭い。前の石井との連携もそれ程上手く行っていなかった。左足からのロングフィードは素晴らしいものがある。

 河合:相変わらず若い選手よりもボ危機察知能力が高い。だからゴール前のあわやという所でTV画面に映る機会が多い。今年一年も彼に託すところは大だが、あのハードワークをこの先ずっと求めると古傷の再発が怖い。本当に彼の座を奪うような選手が登場しないとこの先は無い。

 櫛引:堅実だったが、河合のように体を張った守りが必要。少し交わされるところもあり守備範囲がもう数メートル広くならなければ安泰とは言えない。また、時折チャンスに前に上がるがボールが来ない。ボールが出るくらいに信頼されないと無駄走りとなりゴール前に戻りきれないところがある。

 石井:やはり守備は上手くない。相手からボールを奪う、パスコースを狭めるといった選択の点でまだまだ。攻撃も、もう少しゴールに近付いてシュートを打たなければ枠にもいかない。守備と攻撃にそれぞれ中途半端な動きになっている。

スリーバックのサイドハーフという位置付けから言えば、守備の比重が7、攻撃が3くらいだろう。もう少し守備能力を上げなければ厳しい。好きな選手だからこそ少し辛目。

 上里:稲本とのコンビは良かったが、ボールを囲まれて奪われた場面は危うかった。ただ、全体を見回しボールを配給する姿は安心して見ていられた。

 稲本:ロングキックのサイドチェンジはお見事。あれだけ正確に蹴られるところは一流の証。まだまだ、体は慣らし運転という所なのだろう。所々格の違いを見せつけてくれたが、攻撃の時の彼のミドルシュートを見てみたい。

 荒野:都倉、ナザリトとのコンビネーションが上手く行っていなかった。もう少し相手の考えるところが判れば彼の飛び出しドリブルが生きるのだが、彼の考える攻撃のイメージがずれていることが得点を入れられない原因だと思う。既に心はU-22の方に傾いているのかもしれない。代表で活躍してもやはり所属チームで活躍してこそ次の道が開けるはずその所を忘れてはならない。

 中原:去年の後半戦の活躍を知っている者にとっては物足りない動きだった。周りとの連携、動きだしどれをとってもまだまだ。前半ゴール前にボールを持ち出すところは良かったのだがそれが続かず消えてしまった。まだ若いと言っても、あっという間に年は取る。伸び盛りの時期に伸びないと次の先発は無くなってしまう。小野が居ない間に定位置確保するには思い切りが必要。

 都倉:少しキャンプでお疲れ。動きに精彩が無かった。ロングボールを失う事が多く、後半は殆どナザリト目掛けて後ろからボールが配給される。去年の活躍も、後半からとエンジンの掛かりは遅かった。今年は前半から飛ばして欲しいのだが。

 ナザリト:去年の岐阜での活躍が嘘でなかったことを証明してくれた。3回得点チャンスを逃したとしても2回得点を決めれば問題なし。体力もあり最後まで走り切った。エメルソン、フッキを髣髴させるものがある。ここ数年で居なくなる選手に成りそうなので、いる間に札幌は昇格しないといけない。



 試合は、相手が一人少なくなったおかげで余り体力を使わなくて済んだ試合。キャンプの疲れかそれとも体力強化に失敗したか判らないが、走力的にはまだまだ。相手が走り回るチームなら少し慌てるところは相変わらずで、スリーバックの守備もまだまだ。櫛引、福森がもう少し守備範囲を広げなければ常時ファイブバックで戦わなければならなくなる恐れがある。ここにパウロンが入り、もう一人位若手が入り込むくらいの底上げが必要である。

 ボランチには、交代で入った堀米、前貴、宮澤らがいるので、ここから先発の上里、稲本に割って入る競争が生まれると面白い。前線も内村、前田が控えに回るくらいなので、この辺りが何時でも先発を伺うようになればチームのモチベーションも上がる。

 まだまだ一試合、この先の長い戦いの一歩を踏み出したにすぎず、まだまだ不安も大きいが、取りあえず勝てたことは大きいことである。