対 岡山

 晴れ、気温は13度。近所の家の桜は7分咲きで梅は満開となっていた。今年は季節が早い。

 昨日は、アウェイの地でコンサドーレの試合があった。CSで見ました。今回の放送は、選手のアップは良いがボールが動いているのにそれを映さない。ゲームが止っている時だけアップにして欲しいものである。

 戦前の評判は、相手の岡山が好調で更に相性が悪いという事を受け苦しい試合に成るだろうと予想されていた。自分も今の札幌は、得点の気配が有っても決まらないという攻撃の波が無いため引き分けあるいは負けるんじゃないかと心配していた。


 試合開始と共に、都倉選手にロングパスが入りそのままボレーを打つがゴール上を通過していく。これを見た瞬間苦戦を予想した。

 しかし、この開始直ぐのシュートが相手をビビらせてしまったのかもしれない。相手のバックラインが上がって直ぐ中盤からその裏にパスが出されたと同時の都倉選手の飛び出しのタイミングは見事だった。

 そのため、相手の最前線と最終ラインは間延びしてしまい札幌の中盤が楽にプレスに行けた。更に札幌の最前線の内村、都倉、二ウドが相手が最終ラインでのパス回しに対して積極的にプレスに行くものだから殆ど相手のパスが繋がらず苦しまぐれに蹴ったボールを札幌のディフェンスが跳ね返しマイボールにするものだから一方的展開となった。

 この展開、どこかで見た試合運びだと思たら、札幌のホーム開幕戦の長崎との試合だった。ただし、札幌が岡山と同じような戦いをしていたのだが。

 これだけ札幌がボールを支配するのだから攻撃も楽にできるだろうと思うだろうがそうは行かない。ゴール前でパスが回るが決定的なチャンスを中々作ることが出来ず、シュートは堀米のミドルのみで前半が終わろうとする間際に何とあの宮澤が見事な弾丸のようなミドルを相手のゴールにまさしく突き刺した。

 これまでシュートは打つが殆ど決まらない宮澤が打って入ったので見ていた自分も最初サイドネットと勘違いしたくらいである。

 その後もボール支配率が高く相手に決定的チャンスを作らせず完璧に抑え込み0-1で勝利となった。欲を言えば相手が前掛かりになってカウンターのチャンスを得ながら足を止めたりパスしたりする選手がいたことが残念だった。中原君もう少し勇気をもって突っ込めよと思ってしまった。


選手の寸評を

 ク:ほとんど守備機会が無くハイボールも安定していた。しかし、キックが雑。相手のボールにするようなキックでは、自らチャンスを逃し相手にチャンスを与えているようなものである。

 福森:宮澤へのラストパスは彼の視野の広さを証明。能力の高さを見せた。セットプレーのキックを任されているのだが、そこからの得点が生まれない。彼に期待するのはそこ。良い素材を川崎からレンタルできたと思う。このまま残って欲しいが来季はいない可能性が高い。いるとしたら札幌がJ1に昇格した場合くらいか。もうそんな心配をするくらい良い働きをしている。

 櫛引:河合に代りセンターバックの中央を任され無失点に抑えている。いよいよ壁を越えて次のステップに進んだか?過密な連戦に全て先発できれば更に能力を開花させることができるはず。

 パウロン:あの痛がりが常だった彼が本当に成長した。指の脱臼を堪えて試合に出続ける姿は、彼が変わったことを証明している。同じブラジルの二ウドや、国は違うがナザリトの加入が刺激になっているのかもしれない。

 堀米:走り回っている姿を見るにつけ加入当時の山瀬を思い出す。彼も懸命に90分走りまわていた。技術的には相手に競り負けたりパスミスもするがこのまま出続ければレギュラー定着も可能。他にもライバルは多いが結果を出せば良いだけ。

 稲本:安定した守備と危機察知力。あの程度の相手なら余裕でボールを奪えるところを見せてくれた。後はシュートが決まれば。

 宮澤:見事なシュートで勝利の立役者となった。守備も配球も無難にこなす。どうしても器用貧乏の印象をぬぐえないが、それを払しょくするには、稲本選手の様な相手の動きを読んで動くことだと思う。得点はまぐれに近いので今後も量産は考えられないのでどこまでやれるかが鍵。監督も彼の才能を育てようと考えているらしいのでその期待に応える活躍を今後もして欲しい。

 荒野:後半のゴール前での都倉との連携は良かったのだが、決められない。そろそろ五輪代表候補の才能を見せなければ先発落ちもある。他の代表候補が活躍している分プレッシャーもあるだろうが、先発するなら結果も必要な時期に来ている。

 内村:相手への積極的なプレスと飛び出しは素晴らしい。ただ彼にボールが出てこないことが多い。まずは得点しなければ、味方も彼にボールを出そうとしない。何時でもゴールを狙うマインツの岡崎の様な動きをして欲しい。

 二ウド:まだまだ試合に入って行けない。連戦が続くので先発に成ったのだが、位置取りが悪く右往左往している状態。彼の練習でのシュート精度の高さを見ているだけにシュートを打って欲しいが遠慮しているようだ。だったら如何にその脚力を生かし、裏へ積極的に飛び出していくかが重要と思う。

 都倉:シュートは決まらず。そこが残念。ワントップでボールを受けシュートも打ち、守備もするというように一人で札幌を背負っている働きである。もう少し体力を残し、ここぞという時に力を出すような動きでも良いのかもしれない。シュートが決まり出せば代表入りもあるかもしれないと思うのでまず得点を決めてください。

 中原:得点が決まらずフォワードの動きを諦めているような感じ。チャンスを与えられている時に得点を入れなければ次は無くなって行く。その弱気の虫を封じ込めろと言いたい。

 連戦が続く日程で次は絶好調の金沢。きっと岡山戦と同様ボールは持てるだろう。まずは守備だが先制点が欲しい。