晴れ、気温は11度。このまま真夏に成ると猛暑の予感がする。


 愛媛との一戦、CSで見ました。

 札幌の先発メンバーは故障者のみの入れ替えで、連戦が始まる前のターンオーバーと監督が話したという記事の信憑性が疑われるものだった。

 勝っている時のメンバーをいじらない事がハッキリしたわけだが、そこに監督の弱気を見た感じがする。確かにこの先を見据えれば上手くいっている時の連携を如何に長く持続させるかが勝敗のカギを握っていると言って良いだろう。

 しかし、それはベテランには通用しないだろう。ある程度休んでいた河合は連戦に成らないが、それでも怪我がちであり余りハードな起用をすると故障しがちだし、稲本は前所属ではフル出場は無い状態だった。このままいけば壊れるのは間違いない。だからこの連戦のどこかで控えに回す起用があると思っていた。

 それ以外の若手は、この程度で壊れる様ではこの先の長い選手生活は送れないし、やはり連戦をしのげる丈夫な体が無ければレギュラーにはなれない。もし、ここで脱落していてはこの先も怪我をしながらの選手生命となるだろう。

 ある意味、若手にとってこの連戦は、この先サッカー選手として長い間活躍できるかの選別期間だと思ってやるしかない。

 だから、今まで怪我がちの深井、古田はこの先何年もサッカー選手としてプレーできるか心配される選手である。

 そして、やはり試合に入ると、前線の3人の足が止まっている状態に開始と同時になってしまった。タラレバだろうが前の3人は少なくとも先発から外し交代出場が良かっただろう。その方が前が活性化してこれ程攻めに迫力を無くすことは無かっただろう。

 選手を一つの駒として考えた場合、やはりそこに冷徹さも必要であるし、それが出来て初めて名監督に成れる。バルセロナのように本当のスター選手を抱えていたなら途中交代は選手のプライドを傷つけたと大騒ぎに成るが、札幌はそういったチームでは無い。もしそれでJ1昇格を逃したならチームの未来を失う事に成る。そのレベルのチームなのである。レギュラー固定は、先発する選手のプライドを満足させるが決してチームのためにはならない。

 結果が引き分けに終わっただけに、勝利をもたらす采配という点に関しては落第だった。


 選手評を

 ク:相手の決定機は、枠を外してくれたので実質の守備機会は殆ど無く、課題だったキックも今回は選手に届いていたがピンポイントでは無かった。

 福森:こちらもそれなりの攻守をしていた。決定的なキックも味方が入れてくれなければ仕方がない。

 河合:連戦のフル出場だったが、きわどい所で体を張っていた。試合途中で愛媛選手の胸ぐらをつかみ怒鳴っていたのは愛嬌とするか。熱い姿は選手を鼓舞するかもしれないが、イエロー、レッドを貰う恐れもあったのでキャプテンなら注意が必要だと思う。

 前貴:久しぶりの先発だったが、残念ながら平凡なプレーに終わった。ゴール前のフリーキックもあれだけ大きく外すなら蹴るなと言いたい。

 堀米:連戦の疲れから彼も飛び出しが冴えなかった。前半のチャンスの後のボールロストは残念。札幌の若手全員に言えることだがチャンスに体が動かなくなるのを如何に克服するかが成長のカギである。

 稲本:かれも疲れで体が動かず何時もならボール奪取できたものが結構無駄走りになるシーンが多かった。彼が奪っても周りが動かないせいでまた相手ボールに成るシーンも目立った。

 宮澤:良い飛び出しを見せたり積極的にミドルを見せたり、何時もの彼らしいパフォーマンスだったが、出来るならシュートは枠に行かなければ得点に成らない。

 荒野:良い飛び出しを見せチャンスに絡む動きを見せてはいたが彼も疲れていた。初ゴールは遠い。

 内村:試合開始から動き出しが悪く、休ませたい選手の一人だった。動きが無ければ彼の良い所は何も発揮できない点を監督は理解しているのだろうか。後半開始に出てくる時に見せた彼の苦しそうな顔を見て先発させたのは間違いと思わせた。

 都倉:彼も試合開始から既に動けていなかった。それでも他の選手より能力が高いと監督は信じていたのだろうが、あの瞬発力が無ければただの人状態である。後半愛媛の体力が落ちた所で使いたかった選手の一人。

 二ウド:彼も動けていなかった。前半のチャンスも上を狙うと見せかけてグラウンダーのシュートを打てれば一流なのだが、それが出来なかった点はFWではない。

 イルファン:後半開始早々に交代出場して体のキレの良さを見せたが、一人で相手の選手を抜き去りシュートまで持って行ける力は無い。その辺り先発で試してみたい選手の一人である。次の熊本戦に先発ありかもしれない。

 ナザリト:あの決定機にキーパーの又の間を抜くシュートが打てれば先発復帰もあった。次節彼も先発する可能性があるが、そこで結果を出さなければこの先も控えに甘んじるしかない。


 監督にとって能力を試される次節となった。先発するメンバー結果を出せば良いが、無理して固定メンバーを出して怪我人が増えれば彼の評価も当然下がることになる。勝ち点1は負けに等しい。