対 群馬

 晴れ、気温は9度。

 昨日は、東京にいたが別の要件での滞在。結果は途中でネットに繋いで確認したので、帰宅後に安心して録画を見た。しかし、家に着いたのが午後10時30分頃、その後録画を見始めたが途中で寝てしまい結局、朝目覚めた後に見直した。

 見た感想を書く。

 群馬の攻撃の肝心な所でミスあるいは札幌の守備が防ぐことで前半は0-0で終わったが、お互いの得点するまでの攻め方は余りアイデアを感じない。札幌のチャンスの多くは相手のディフェンスラインの裏へセンターライン付近から出すボールを誰かが走り込むという攻めから。その走り込む選手の多くが都倉選手である。それ以外にサイドを抉ってセンタリングを上げるが殆どがチャンスに結びつかない。

 それが作戦として徹底して行う事に問題は無い。しかし、都倉選手以外の得点の匂いがあまりしない。そこが問題点と言える。都倉選手が欠けてしまったら誰が得点を入れるのだろうと心配に成る。

 後半、事故のような相手のハンドでPKのチャンスを得て、都倉選手が決める。これで俄然札幌が有利になった。もし、これがPKに成らなければお互い攻め手に欠き膠着した状態がまだまだ続いただろう。

 間違いなく、群馬にとって不運なプレーだった。そのため群馬は得点を取るために前掛かりに成るのは当然で、それを防いだ後のカウンター狙いと益々ロングボール一辺倒になる。

 古田選手も結構良いプレーをしていたが、その良さがゴールに結びつかないのも彼がサイドに上がっても彼に中々ボールが渡らないことで、まさに活躍の場を失っていた。前節の後半交代出場した時の動きが良かったので、相手が引いていた時に彼を使うのも有りだと思う。

 そして、その札幌のカウンターで荒野が決め勝利を決定づける。

 今節相手を零封したが、守備のバランスとしては余り良くなかった。その一つは、札幌のカウンター狙いがハッキリしているため前目に2以上が残るため、4-4-2というより3-3-2-2気味に縦に間延びした形になっていたことである。群馬にサイドを上手く使える選手が居たら大変だっただろう。あいてが中央突破を試みてくれたおかげでそれで済んだが、ゴール前の混戦で相手にゴールを決められても可笑しくないシーンは多くあったのも事実なのでそれは札幌にとって一つの課題だろう。

 3バックで守っている場合、どうしてもサイドが空くのは道理である。そこをケアするためボランチなりMFなりが下がって埋めるというのが常識なのだが、その約束事がしっかりしていなければ選手は思う通りには動かない。今の札幌は、ある程度流動的に選手が動くため、選手一人が守備を放棄すればそれを感じて周りが動く必要があるのだが、その意思疎通が上手くいっていないと、相手選手にプレスに行っても味方どうして譲り合う形に成りプレスが掛からないという場面が目に付いた。

 その辺りは選手間の呼吸が練習で上手くできていなければ試合でも動けないはずなので、その辺りの熟成がまだ必要になりそうである。櫛引、パウロンの怪我で守備の組み合わせが流動的なのも影響したと思う。

 選手評価を。

 ク:大きくラインを割るキックは無かった。相手のシュートも枠内に飛ぶのが無かった。

 福森:前節から体力は回復し堅実な守備だった。キックも良かったが中々得点に結びつかないのが残念。

 河合:相手のチャンスの芽を摘む動きはさすがである。パウロンが戻ればボランチに上げて使いたいがこの位置は激戦である。常時出場というより休みを取りながら出場させるのがシーズンを通して活躍できるのではと思うが余計なお世話かもしれない。

 櫛引:久しぶりの先発。試合を離れていたので試合勘が心配だったが、大丈夫だった。

 堀米:良い上がりも多いのだが、ラストパスの精度が今後の課題。自分でシュートを打つ場合は枠内に飛ばして欲しい。

 宮澤:上がり目のボランチで攻撃に積極的に参加、守備も効いていた。ミドルも3本打つなど得点意欲が出てきた。後は精度。

 稲本:危機察知能力は素晴らしい。後は、怪我せず試合に出続けてくれること。かれが得点するのは重要では無い。

 荒野:素晴らしい初得点を決めた。これで波に乗って得点を重ねていければ。

 二ウド:この試合は、ボールにプレスに行けたがボール奪取してチャンスを作るまでには行けなかった。この位置にいるという事は、やはり得点チャンスを多く作ることと得点することが必要になって来る。もう少し時間が掛かるか。

 古田:彼の良さを生かす攻撃が出来ない状況では少し中途半端になってしまった。チャンスに得点を決められればもっと彼にボールが来ると思うが、今のところは我慢である。

 都倉:最後の得点チャンス、イルファンに得点を取らせてあげたいという心は判るが、あれは自分で打つべきだろう。止めを刺すことが重要。

 交代で入った、イルファン、深井、上里。プレー時間が短いのと勝っていた試合なので良い場面は無かった。イルファンは最後太腿裏を痛めたようだったが大丈夫だろうか。