社会

 雨、気温は12度。風が時折強く吹くので横殴りの雨に変わる。

 大阪都構想は、住民投票の結果取りやめとなったようだ。橋下さんも下野すると宣言しておりまたテレビに出て好き勝手なことを言う日々を送るのだろうか。

 今の日本は、明らかに決められない時代を迎えている。それなりに民主主義も成熟してくると、自分たちの社会が永遠に続き、何時か自分たちが望む理想的な社会が来ると信じ込み始めているのだと思う。

 実際に生活し、そのことが身にしみてわかっている人たちは、そういった事に対して無関心に成ろうとしている。一方で、何らかの団体に所属していたり無職で何もすることの無い人たちがそういった活動に参加する傾向にある。

 そのため、こういった問題が起きると自分の意思だけでは無く、色々な周囲の影響を受けてあたかも自分がそのことを思いついたと思い込むいわゆる洗脳状態になり、正常な判断を下せなくなる。

 冷静に考え議論すれば良いことなのだが、自分たちの考えることが絶対であると思っているために他者の言葉に耳を傾けようとしない。反対するものの意見は聞いたとしてもそれは自分たちを丸め込もうとする屁理屈の範囲として捉えてしまい、反論の為のあら捜しをし始め何の解決方法も得ようとしない。

 成熟した社会という言葉は聞こえは良いが、実際は、権力を持った者が支配する権力社会に移行する。それは、民主主義という自由社会が持つ危険性でもあると言える。

 今の対立するものが自由に物が言える社会が一番良い状態で、そのうち自由に物が言えない社会が来る時も近いのかもしれない。そういう状態にあるのが今の中東だと思う。

 では、そういったものを言えない社会の到来を抑える方法はあるのかという事に成るが、それは、いま日本にいる人たちが冷静に自分たちの立ち位置を理解することから始まる。日本が置かれた社会、政治状況がどういったものなのか情報を得なければいけない。

 そのためにメディアがあるのだが、今の日本のメディアは、日本中心で世界がどのように動こうとも芸能人の活動が大事という姿勢である。それも一つの息抜きだが、そればかりでは日本人の感覚を内に閉じ込める作用しかもたらさない。

 本来なら今の平和な日本が素晴らしい環境にあることを実際に暮らしている人は実感せず、もっと良い暮らしを、良い補償をというように際限なく餓鬼のように幸せと思われるものを欲している状態である。

 

 自分たちの生活環境が何時までも安定して続くと思う事を止めなければ何時まで経っても自分たちのエゴで物事を考える社会になってしまい、自分たちに不安の影が近付いているのを知らず、突然崩壊し始めた時に気付くことに成るだろう。

 自分が思うような理想社会は永遠に来ない。