対町田戦 2-0で完封負け

 曇り、気温は3度。

 昨日の試合、CSで見た。

 都倉が体調不良で欠場が報じられ、その代わりにヘイスが先発した。途中出場でその能力の片りんを見せていたので少しは期待したが、そのヘイスに殆どボールが渡らず、後ろ向きに下がってボールを受けるだけで相手にとって怖さの微塵もない動きだった。

 今の札幌の攻撃は、都倉を基準として組み立てられている。相手ディフェンスの裏へ蹴るか、トップに当ててポストプレーから周りの選手が動き攻撃を組み立てるものである。

 ヘイスの起用はその攻撃の組み立てに殆どフィットせず、それならばサイドから攻撃を組み立てるような攻め上がりは、結局良いボールが入らず、ゴール前でゴチャゴチャするだけで終わってしまう。

 それでも、前半の宮沢のシュートが決まっていれば同点に追いつき何とかゲームを振り出しに戻せたはずだが、それが決まらず、後半の内村のシュートもキーパーに当てる吹かすで得点を決められなかったことが全てである。

 内村の運動量をヘイスが持っていればと思うが、そう簡単に良い選手がコンサドーレに加入することはないのが現状で、この夏に解雇して次の選手に期待ということになりそうである。ただし、そのお金があればの話である。


 では、どうしたらその攻撃と守備を建て直せるのかが今後の課題である。一つは、福森は一つ前の攻撃的MFにしないと上手くいかないということである。今の彼が成長するには、攻撃と守備のタスクを経験させたほうが良いというのは分かるが、守備に力を取られて攻撃に移るタイミングが遅れてしまう。その間に相手守備が戻ることが多く、相手ゴール前に選手が固まった状態でボールを入れていては中々得点は決まらない。

 センターバックの増川は、あの高さは貴重だが、やはりその旬は過ぎた選手である。あの選手に変われる若手がいないあるいは成長していないのが札幌の弱点である。櫛引のここにきての伸び悩みが本当に痛い。

 もう一つ言いたいことは、コンサドーレの若手に本当に苦言であるが、パスミスが異常に多い、さらに味方選手との距離感が無い。何故かボールサイドに選手が寄りがちになり、反対サイドががら空きになることがしばしばである。見方が多いほどボールロストが少なるはずなのだが、パスミス、コントロールミスから相手に渡るとがら空きのサイドからボールを運ばれゴール前に持ち込まれてしまう。

 冬場の環境が影響しているのか、狭いエリヤの攻撃、守備が体に染みついてしまっているのかもしれない。グランドを広く使う工夫が必要である。その辺りの感覚を取り戻すのにひと夏かかり、そしてまた冬が来るという繰り返しなのかもしれない。確かにサッカーが盛んなところは、雪が少ないところである。


 これでコンサドーレの課題がはっきりした。一つは、都倉選手に代わるエースストライカーの存在、ヘイスが代われれば良いが今の状態では無理、ジュリーニョもFWタイプではなくどちらかといえばパスの人、エースにボールを渡す、ボールを維持するテクニシャンタイプである。それならば、内村だが、得点感覚が下がってしまっているため決められないし、ケガがちである。すると、今故障中の荒野、神田、中原あたりが候補になるが、いかんせん成長が止まってしまっている。

 この試合で途中出場した菅が出てきて今後に期待できるが、はっきり言うと4年後にどうなるかの選手で今の選手ではない。更に、今後都倉に厳しいマークが着けば今までのように得点を量産できなくなるのは明らかで、やはり、ヘイスに変わるスピードタイプの選手を補強するのが一番手っ取り早いことになる。

 このあたりの手当てを早く決断しないと、今季のJ1昇格に赤信号が早々とともってしまう。後は、資金力の問題にやはりなってしまうのだろう。