対徳島

 朝方、雪が舞っていた。今は曇りがちの中、晴れ間が覗く状態。気温は2度。

 昨日のドームの試合、開始が午後2時ということで午前中は、バラの育て方の講習会に寄ってから向かった。

 ドームに入る途中の階段で、何やらテレビの取材が、てっきりコンサドーレ関係かと思いきや、野球系?の場所とりの席とりで並んでいる人たちかなと思う。あの、冷たい雨の降る中試合は、5月3日なので相当の根性である。

 あいにくの天気からか、ゴールデンウイーク初日の休みにしては、入りは左程ではない。目立つのは、招待されたと思しきサッカー少年団の一団。サッカー観戦というより遠足に来たという感じで試合を見るというよりウロウロしているという感じであった。



 試合は、札幌が裏狙いの何時もの攻撃で始まるが、相手の徳島もゴール前を固め中々入り込めない。そして札幌の守備も試合入り直後は、フワフワした落ち着きがない感じで、相手がドリブルで斜めに入っていくと誰がマークするか判断が遅れフリーでシュートを打たれてしまう。キーパーが弾きゴールは許さなかったが、あの辺りは札幌の弱点である。

 

 守備の間に入るとどうしてもマークがずれてしまう。その動きが続くと簡単にフリーにしてしまうのは昨年から続く課題でもある。もう一つ守備の課題は、相手の攻めの時に3バックからサイドが下がり5バックに切り替えるのだが、中盤が2人のボランチでカバーしなければならなくなる。ハッキリ言ってスカスカである。

 そのエリアに相手を誘い込み前と後ろとボランチで挟み込みボールをからめとる作戦なのだろうが、そのサイドの動き出しが遅い、あるいは下がりすぎるため効果的に相手を囲い込めず、ボールを奪えなく、簡単にゴール前にパスを出させることが多い。

 今回、徳島に優秀なフィニッシャーがいないのでゴールを許さなかったが、J1レベルの相手なら決められる確率が高い。あれだけ守備の戻りが早く、素早い攻撃ができる徳島が上位に行けないのもやはりフォワードの質が低い故だろう。ニュースでは、ドウグラスの移籍金がかなり入ったらしいので、J1レベルの選手を加入させればかなり手ごわい相手になりそうな予感がする。

 

 札幌も、この辺りの守備能力が足りない。その守備力の無さの一つの要因が福森、進藤の守備が軽いということがあげられる。進藤などは若さで向かっていく姿は素晴らしいのだが、経験が足りないため判断を誤ることがある。また、福森は相手との距離感と足が遅いという点で、そして、今回左右サイドの堀米、マセードもそれほど守備の技術は高くない。個の能力が高くなければ周囲との連携で守るしかないのだが、その辺りの連携がまだまだ熟成されていない。

 そして、ボランチの入る二人だが、攻撃と守備に上下動が必要で動く範囲が大きいため後半足が止まってしまう。それだけ負担が大きいポジションである。宮沢も後ろから前まで往復を繰り返し、後半の後半になると動けなくなる。それは稲本も同じである。札幌のシステムはボランチの2人の動きが攻撃と守備の要であるのは間違いない。

 攻撃に関しては、都倉の調子が落ちてきている代わりに内村に漸くゴールが続くようになり、上手く補える関係になりつつある。故障がちの内村を開幕から交代で出場させながら調子を上げさせてきた監督の采配が当たったと言って良い。ここにジュリーニョが上手くボールをキープして攻撃のアクセントを付けられている。

 ここで心配なのは、ケガと累積で2トップのどちらが欠けた時である。代わりの得点のにおいのする選手がいないのが札幌のこれからの戦いにおいて気になる部分である。本来ならヘイスを試合に出して試合勘を取り戻させたいところだが、1-0の辛勝が続き、交代で出す余裕がない。

 外国人選手にありがちな試合に出て調子を上げていくタイプと思われるので、試合に出さなければこのまま消えていきそうなので、どこで使うか、あるいは負け覚悟で先発させるかこれも監督の采配が問われるだろう。


 また試合の感想に戻るが、後半は見ているのも正直しんどかった。どこかで札幌のゴールが生まれれば安心して見ていられたのだろうが、最後は、キープではなく単調にマイボールを相手の陣内に蹴りこむことの繰り返しになり、1-0で勝つにしても圧倒できなかった点が気がかり。

 開幕して一週ごとに試合を繰り返し、そろそろ疲れのピークを迎えてきたのだろう。動きの質が体力の消耗と同時に顕著に表れるコンサドーレの選手なので、メンバー固定ではなく少しずつ選手を入れ替えていく必要があるだろう。

 次節、金沢戦後は、熊本の試合が延期になったので1週空くことになる。それを見越して選手を入れ替えてローテーションをするのか、それとも連勝している間は選手を入れ替えないのか四方田監督はどうするのだろう。

 やはり、長いシーズンを乗り切るには、多くの選手を使えることが必須条件だろう。