対長崎

 霧雨、気温14度、風が強い。


 昨日の試合、残念ながらドームに行くことはできなかった。無理すれば試合開始前に辿り着くこともできただろうが、平日の月曜は中々厳しい。そこで家でCSで見ることにした。


 相手の長崎の監督は、コンサドーレに在籍していたが、失礼だけど何となくいたというだけで活躍した記憶が無い。大砲と呼ばれていたが、札幌在籍時は既にピークも過ぎ、ゴールも中々決められない印象が強く、1年くらいいたかなという記憶しかない。調べてみると2000年の一年在籍し、ゴール数も1点と記憶に残る活躍をしないまま現役引退をしていた。

 しかし、その後横浜FC、東京V、熊本、今の長崎と監督経験を積み重ねて既にベテランの域に達している。戦術は、基本的に守備を固めてから攻撃に移るをモットーにしている感がある。経験も主にJ2であり、J2から抜け出してJ1の監督に着くまでには至っていない。ある程度守備から攻撃に移るチームカラーのJ1チームに移ればそこそこ上位に行けると思うが、中々お呼びがかからないのか、それとも本人にその気がないのか分からない。


 試合の入りは、中4日と移動疲れ、更にアウエーということで長崎はそれ程プレスを掛けることは無い。その点は、コンサドーレも同じかもしれず後半までの体力を考えながらの入りとなる。

 開始からお互いパスミスがあり互いのエリアを行ったり来たりする展開で見ていて落ち着かない感じであった。そこからコンサドーレは中盤のボールの奪い合いを省略して最終ラインから前線に都倉、ヘイス、内村目がけてボールを蹴る作戦にシフトした。パスミスで相手に攻撃権を自分たちのエリア内で渡すより失点の危険は少ないと考えたのだろう。

 そこで、何度かコンサドーレにチャンスは訪れる。その一つがヘイスからのボールからヘディングシュートでゴール左に外した都倉のシュートだった。あれは、フリーに近かったので決めてほしいところだった。

 その惜しいチャンスを逃した後に長崎にボールを運ばれ相手の永井に先制点を入れられる。現在9得点と上位にいる選手だけにマークが堀米というミスマッチを突かれた格好である。あの得点は見事というか、コンサドーレの守りがその前のライン際にボールを持ち込まれた時にDFがつられて守りが右に偏ってしまった。そこで発生した点は、反省が必要である。

 しかし、そこでシュンとしないところが今までと違うところである。その点は今季変わったところで、それだから上位にいられる理由である。

 その後すぐ、深井のパスから都倉が抜け出しDF2枚に挟まれながらもシュートを決めて同点とすると、直ぐ後に相手長崎の攻撃を中盤で都倉がボールカットしてからのカウンターからヘイス→マセド→ヘイスとつながりゴールで逆転する。マセドがそのまま打つかと思わせながらの横パスで完全にGKを交わしたところは見事、ただし相手にカットされそうなパスでもあった点は見ていてひやひやした。

 前半を終え、後半は相手の攻撃に隙を突きあわよくば追加点を狙う何時もの作戦になり、カウンターから3度ほどチャンスを迎えたが、ことごとくキーパーの正面という何時もの展開。それでも相手の攻撃を見事に抑えきり勝利。


 相手の長崎もお疲れのようだったが、コンサドーレもお疲れ気味でホームなのだから省エネでなく走り切って欲しかった。後半に追加点を入れていたなら楽な展開に持ち込めたと思うが、相手の長崎も無理攻めに終始し得点の匂いが希薄だったのが良かった。


 このところチームが好調なため、見ている方も例年のように悲観する輩が少なくなったと感じる。直接試合会場に足を運んでもネガティブな野次を飛ばす人が少なくなったと感じる。更に相手に先制点を入れられると会場全体が負のオーラに包まれるのだが、ここ数試合はそれがなくなったことも良い循環に繋がっているのだろう。

 このまま、自動昇格圏内を維持して今年こそJ1昇格を勝ち取ってほしい。何やら会場には日本代表の長谷部も見に来ていたということで、ドイツからまた日本に来た時には是非コンサドーレに加入してもらいたいものである。そういった選手が悩まずに入れるJ1の有力チームになってほしいものである。