世界は安定化しない

 晴れ、気温は19度。日中は30度近くになりそうな雰囲気である。

引用 時事通信http://www.jiji.com/jc/article?k=2016071600043&g=int) 

【カイロ、エルサレム時事】トルコで15日、国軍がクーデターを試み、国際空港などに戦車部隊が展開した。首都アンカラや最大都市イスタンブールでは銃声が聞かれ、軍は「権力を掌握した」と主張した。

 現地メディアによると、イスラム系与党「公正発展党」の本部にも軍が突入。国軍は声明を出し、近く新憲法を発布すると表明した。

 クーデターを画策したのは軍の一部とみられ、参謀総長が軟禁されたとの情報もある。軍は国営メディアの掌握も画策しているもようだ。

 昨日、フランスでトラックによる大量殺人があり、引き続きトルコでクーデターと世界が揺れている。このきっかけは、ISであり中国なのは間違いない。

 世界が色々なところで緊張すると些細なことで争いの引き金を引くことになる。そしてその引き金を引きそうなのが中国だから厄介である。

 中国人観光客の爆買いに始まり今では中国リーグへの有名サッカー選手の獲得やイタリアでのプロサッカーチームの買収など、世界から集めた金が一部の中国人によって使われているが、その姿は共産主義国家とは言えないくらいである。金の切れ目が縁の切れ目では無いが、中国のお金が集中しているのは1割と言われ、その数1億人以上が大金持ちになっている。

 そのお金持ちが使い方に困り散在しているように見えるが、残りの9割もそれ相応の収入を得ているため暴動が起きなかったが、その9割のうちの1割でも今の中国社会に不満を持ち出すとその数は1億人である。それが何らかの行動を起こせば中国社会は相当混乱を生み出すだろう。

 そのガス抜きのために今中国は、東南海に進出しているといってよい。そしてそれに反応する国を敵国に仕上げ国民の不満をそらそうと画策している。しかし、現実には身分によって将来があらかた決まり、縁故によるコネがあれば何不自由無い暮らしが約束されている一部の人間を除けばいつ何時奴隷のような生活を強いられるかわからないところで生きている中国人にとって不満は最高潮に達しているだろう。

 その点で言えば日本に似たような社会になってきている。自由社会という名のもと金が集まる処に集まり始めそこに群がるように人が集まる社会が出来上がっている。その権力を支えるように政治家もその勢力に力を貸そうとする。それが自由社会、自由競争と言いながら見かけだけ競争しているように見せかけながら楽して階段を駆け上れるような社会を作っている。

 今回トルコで起きたクーデターの原因が何か不明だが、社会に不満を持つ分子を吸収しながら武器の力で制圧する歴史は今までも繰り返されてきた。その理由は様々であろうが、一種の階級闘争といえるものばかりである。


 果たしてトルコで起きたクーデターの成り行きはどうなるであろう。トルコはNATOに加盟した国である。アメリカとのつながりも強いはずでアメリカがこのことを事前に知っていた可能性もある。更に言えば、トルコはIS攻撃に対するNATOの軍事拠点でもあり、アメリカも空軍基地を置く関係でもあるが、その国内情勢は不安定であり必ずしも友好的な関係とは言えなくなってもいる。

 この辺りは、さすが中東だけあって一筋縄ではいかず色々な思惑が駆け巡る。だからいつも中東は不安定なままなのだろうと思う。今回の出来事によりISがどのように動くのか更に言えばこれに触発されてどこで同様のことが起きるのか目が離せない情勢になってきた。

 ブラジルで行われるオリンピックも、ブラジル国内でオリンピックにお金を注ぎ込むことに反対する勢力が存在し、反政府運動が勃発しかねない。そこにつけ入るのはISだろう。平和の祭典と言いながら何が起きるかわからないところにお祭り騒ぎがあることでそれに乗せられた民衆が暴動を起こす可能性が高いのではないかと心配する。