天皇杯 岡山戦

 霧雨のような感じ、気温は20度。湿度は高い。

 天皇杯2回戦は厚別で行われたが、仕事のため録画で見た。


 コンサドーレは神田、永坂、阿波加と若手を使い、相手の岡山も岩政を外し、将来を見据えて起用をしてきた。

 試合は、カウンター一発で裏を取られ、河合、菊地が相手の豊川に振り切られ見事なシュートを決められ開始早々先制される。

 やはり、増川を含めてだが裏を取られやすいDFラインだとJ1に上がると厳しい戦いを強いられる。強気に最終ラインを上げても裏を取られてぶっちぎられていては、どうしても徐々にラインを下げてしまう。

 J2なら相手の選手もミスをしてくれるので早々得点は決められないのだが、J1の上位クラスとなるパスは正確で飛び出すFWもゴール枠内にシュートを決めてくるので得点率は高い。

 そのため裏を狙われないようにするため相手のパスの出所を抑える必要がある。天皇杯の試合では、相手の矢島のケアを神田がしていたが抑え込むことができず再三パスを通されていた。

 ハッキリ言ってしまえば何となく選手達から勝とうという気合が見られず、都倉などは不用意なファールを繰り返しているばかりでチャンスに上手くシュートが打てず、さらに内村はボールが来ないためボールを貰いに下がってくる始末。都倉、内村コンビは機能していなかった。

 ここ最近、コンサドーレのFWは不調に陥ってきている。夏場の連戦で体力的に落ちてきているところに休みがあったため気持ちも下がっているので仕方がないが、ここぞというときに決めてきた絶好調の時を知っているだけに、ここぞというときに悉く外すようになるとこれから試合が気がかりである。

 さらに言えば、中盤も宮澤は復調したが、いまいち走り回っているだけでその良さが見えない。確かにボランチでボールを裁く役割を果たしているが気の利いたパスが出せない。そのあたり小野のテクニックと視野の広さを見習ってほしいが、少し柔軟性に欠ける。宮澤とコンビを組む深井のケガがやはり痛い。いなくなるとその存在の大きさに気付く。

 その代りに入る上里も視野が広くなく、堀米、前寛もパスミスが多いし位置取りも悪いところがあり、その差は大きい。ここに全盛期の稲本が加われば言うことがないのだが、如何せんケガで来期はケガ明けだとJ1のスピードに付いていけるのも30分が限界だろう。

 今まではJ1に上がれるというわけでイケイケだったが、天皇杯を戦ってきて分かったことは、若手の成長が止まっているということである。いくら道産子選手だといっても優遇して起用するわけにはいかず、起用するのもそれなりの意味が必要である。今出ている選手と少なくとも同等のパフォーマンスを発揮してもらえなければ使われないし、それ以上にアッピールしなければいけないが残念ながらその素質を開花させることができていないことが良く分かった連戦だった。

 ハッキリ言うとこのチームでは来年もしJ1に上がっても残留するにはそれなりの覚悟が必要である。その最大の理由は、選手の質がここにきてJ1仕様にまだまだ足りない。さらなる嵩上げが無ければ速攻で落ちるだろう。

 それを踏まえたうえでコンサドーレというチームを冷静に見ながら残り12戦を見守るしかない。J2優勝という記録も大事だが、本当にJ1に昇格して大丈夫と思われないようなチームになってほしい。