落札率

 雨、気温は1度。路地の道路は、圧雪が氷になり、それが雨で磨かれツルツル状態である。これで転ぶ人が大勢出る予感がする。自分も気を付けなければ。

引用 北海道新聞http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0335525.html) 

札幌市スポーツ局発注の営繕工事を巡り、特定の業者が受注できるよう便宜を図ったとして、道警捜査2課などは7日、官製談合防止法違反の疑いで、60代の元市職員ら数人の事情聴取を始めた。容疑が固まり次第、逮捕する方針。

 捜査関係者などによると、元市職員らは2012年ごろ、麻生球場札幌市北区)の営繕工事発注の際、特定の業者が受注できるよう便宜を図った疑いが持たれている。営繕工事は札幌市スポーツ部(現在はスポーツ局)が数百万円でこの業者に発注した。

 元市職員はその後、定年退職し、現在は札幌市が50%出資する一般財団法人さっぽろ健康スポーツ財団(同市中央区)で勤務している。当時、市スポーツ部内で事実上、受注業者を選定する立場にあったという。道警は便宜の見返りとして、元市職員と業者との間で金品の授受がなかったかについても慎重に調べる方針。

 別に逮捕された人物を知っているわけではないが、2つ興味がありここに書くことにした。

 一つ目は、「さっぽろ健康スポーツ財団」という団体である。コンサドーレを応援している人ならみんな知っていると思う。何故ならハーフタイム等にスポンサードしてくれる企業や団体の名前を読み上げるのだが、そこに出てくる団体だからである。

 

 簡単に財団のことを書くと(HPに掲載されている)、設立は昭和59年で、札幌市内の市営の運動施設を管理運営している。財団となっているが出資金は2000万円と少額であり、言うなれば札幌市職員の天下り先であることは間違いない。今回逮捕された人物も元市職員ということで、今回は定年前の事案で逮捕されるようだ。

 二つ目は、今回の事件の談合率であるが、別の記事によるとおよそ500万の工事を470万円で落札し、落札率が「94.8%」だったらしい。

ネットで調べていると、公共事業の落札率は90%程度と高く、最近は92%程度に上昇している。この傾向を分析すると建設不況に伴う地場産業の保護の目的で色々と役所が画策しているらしい。一時期、景気の低迷とともに建設土木関係の企業の倒産が増えたころからだろう。

 そこで談合が疑われる範囲はどこかという点になる。今話題の豊洲市場の工事は、落札率が99%だったという。この落札率は、常識的に言えば灰色というより真っ黒の率で、普通は90%を超えると疑われ、95%以上は強い疑いになる率らしい。今回の94.8%がそういった疑いを掛けられないような落札率で抑えたともいえる。

 一時期、声高にうたわれた談合問題。更に業者との癒着は、無くなるということが無い。それだけ人間にスキがあるということである。

 今回の件も単なる一人の人間の問題とされて終わるのだろうけれど、運悪く逮捕されたということなのだろうか。それでもやはり、真面目に働いている会社が損をして不正で得をする会社があっては、自由主義という観点から言えば、経済そのものを腐敗させる元である。回り回って国民の不利益になっていることは間違いない。