台風と温帯低気圧

 曇り、低気圧が運んできた暖かい空気が気温を上昇させた。今朝の気温はマイナス1度である。

 午後から天候は悪化し、雨から雪に変わりそうである。低気圧の移動に合わせまた北寄りの風になり冷たい空気が北海道上空に入り込んでくる。今週末は連休なのに天候は雪模様になりそうである。ただし日曜には晴れる可能性がある。

引用 ロイター(http://jp.reuters.com/article/idJP2016122201000549?il=0

気象庁によると22日未明、西太平洋のカロリン諸島付近で熱帯低気圧が台風第26号に変わった。中心気圧は千ヘクトパスカル、最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートル。時速約20キロで北西に進んだ。

 この時期に台風が発生したと聞いて少しびっくりした。調べてみると毎年1,2個発生している。今年が異常というわけではない。この時期の台風を気にしていないのは、日本に来ることは無いからである。もし日本に上陸したとすると大変な異常気象ということになる。

 赤道付近の海水温は、日本周辺と比較してもまだまだ高い。そのため台風のエネルギー源となる海水の水蒸気の発生が保たれているいえる。言ってみれば一年中台風は発生する地域である。しかし、その進路が普通は西に進み消滅する。緯度が高くなるにつれて海水温が低くなりそれほど熱エネルギーが得られなくなるからである。

 


 冬に台風が日本に上陸することは無いが、台風並みの温帯低気圧が日本に来ることはある。時に甚大な被害をもたらすため爆弾低気圧と呼ばれることがある。

 熱帯低気圧が異常に発達すれば台風と呼ばれるようになるが、温帯低気圧の勢力を増しても台風とは呼ばれない。時に台風が日本に上陸し温帯低気圧に変わったと報じられるが、それは、台風のエネルギーが海水温からではなく暖かい空気と冷たい空気が混ざり合う時に発生するエネルギーに変わったことを意味している。

 冬場は、日本の上空特に北陸関東付近は、北の冷たい空気と太平洋側の温かい空気がぶつかり合うところである。その寒暖差がエネルギーを生み出す。その原理は、冷たい空気は下に沈み暖かい空気は上に登ろうとする。その境界部分は下層の大気と上層の大気とで大きな温度差を持つことになる。自然界の法則では暖かい空気と冷たい空気はお互い分離し続けるのではなく均一になろうとする。そのために境界付近で空気が大きく混ざり合いその影響から渦が発生する。それが低気圧になる。決して高気圧にはならない。

 その勢力が強くなると爆弾低気圧になり時に多くな被害をもたらすのである。その爆弾低気圧が今年の12月に北海道を通過したのは記憶に新しいが、猛烈な風と雪になり、視界不良なため交通事故が多発する。

今北海道に近付いている低気圧も冷たい空気と温かい空気の境界でできているため爆弾とはならずとも雪を運んでくるのは間違いない。