開幕に思うこと

 曇り、気温はマイナス14度。北にある寒気を北海道にもたらしたため冷え込んだが、明日以降は高気圧が南の風を運んできて暖かくなりそう。もう少しで春はやって来る。


 ここ数日、Jチームの戦力評価が記事になるようになってきている。今季からDAZNマネーが入ることの影響で強いチームは的確な選手補強ができている感じがするし、財政的に厳しいチームは良い補強ができていない感じがする。

 試合に勝つのは、良い選手ばかり集めて来ても短期的に難しいが、長期的に見れば良い選手が多ければ多いほど勝つ確率は上がる。また一年という機関で結果を残せなくても継続的に良い選手を補強してくれば上位に食い込む可能性がある。

 その点でいえば今季J2で戦うグランパスなどは、お金があるはずなのに長期的に良い補強ができずにいたことが今回の降格の憂き目にあった原因である。

 その点でいえば、スーパーカップで戦った鹿島と浦和は平均して毎年良い補強をしてきた結果が良い成績を残すことになったと思う。

 翻って我がコンサドーレはどうだったかということになる。ここ数年コンサドーレユース出身の選手を引き上げてきたが、残念ながらレギュラーとして通年出場するに至っていない。期待の若手といわれた選手たちもそろそろ結果が求められるようになり、結果が出せない選手たちはチームを去ることになってしまった。

 地元出身選手でレギュラーを固めJ1で戦うという当初の望みは絶たれてしまった格好になり、J1で戦う選手を結局は多くは育てられなかった。この点は、理想と現実の狭間で妥協した結果だろう。

 折角上がったJ1、何としてもしがみつきたいとなればやはり現実的な思考に陥る。この先J1で生き残ることができれば生え抜きを大切に起用していくということだろう。

 もしこれがJ2のままであったらまた違う現実があっただろう。毎年若手を入団させJ1に上がる夢だけを希望に持たせ細々と経営する道を選んだかもしれない。そして結果的にJ3に落ちてしまう可能性があり消滅することもありうるところだった。

 しかし、昨年奇跡的というかなんというかJ2優勝し届いたJ1の舞台に挑戦することができたことで次へのステップを見いだせた感じがする。何が何でもJ1で生き残ることが至上命題であり、今の選手の能力で結果を出すしかない。

 そこで我がチームの今期の補強の評価はということになる。どの報道の戦力分析においても評価は格段に低い、J2で最少失点で優勝した等々書かれているが、実際の試合を見ているに感じるのは上手く波に乗れたというしかない。守備のレベルはJ1で戦うには厳しいと感じる緩さである。

 攻撃もキーとなるブラジル人トリオは故障がちであるフルシーズン戦えるか疑問が残り、能力的にも本気を出せばすごいのかもしれないがその持続時間は短い。

 また都倉、内村両選手もJ1の守備を掻い潜り得点を取ることができるかというとそこも疑問であり、逆にJ1で通用するところを証明してほしいと願っている。中盤もお世辞にもスーパーではない。中盤で相手の攻撃の芽を摘むような守備ができるかがカギとなる。

 J2でも高い位置で相手のボールを奪取できずズルズル下がってしまい結局相手の波状攻撃を受けるという受け身の試合が目立った。J1ではもっとその波状攻撃を受け続けることになるわけで、そのあたりの精神的タフさが求められることになる。

 最近のサッカーでは、ハイプレスと同時にゴール前を固めるというチームが増えてきている。本当に連動して守備をされると攻撃が強力なバルセロナでも中々得点を奪えない。当然守備能力も高い選手が多く、ボールを奪われた時のプレスの強烈さが必要であるし、相手にカウンターを許さないゴール前の戻りの速さも必要である。

 ただし、守備を固めるチームは、序盤にカウンターで得点を入れることができなければ後半攻撃にさらされてスタミナを消耗すると得点を入れられる確率が高くなる。後はセットプレーの守備が勝敗を分ける。

 こう書いていくと本当にJ1残留できるのかを考えると恐ろしくなると同時にどれだけ戦えるのかチームの成長を楽しみにする部分もある。