対セレッソ大阪 引き分け

 晴れ、気温はマイナス9度。

 土曜日のコンサドーレホーム開幕戦は、4人でドーム行き応援してきた。ドームには13時30分頃に到着したら案の定多くの人が詰め掛け、メインスタンドを除いて4人掛けの空席が見当たらない状況であった。それでも移動スタンドの席が丁度4席空いていたのを見つけ席を確保できた。これだけの人数が毎回入るとしたらドームの座席数でも少ないくらいかもしれない。あとやはり自分の席以外に余分に席を確保する人が多い点も問題である。空席が目立つ日ならともかく2万人を超すと予想される日は過度の席取りは遠慮願いたいものである。その辺りはマナーの問題でもあるので心に訴えるしかないのだろう。

 試合が始まる前の熱気は、残念ながらそれ程感じられないのは、やはりJ1ホームゲーム開幕という新しいステージに立つため初めて来るあるいは開幕だけ来るという人たちがまだ様子見の状態だからだろう。

 そして試合開始前のゴール裏のコレオも赤黒の中に白で「survive」と簡単なものだったので横からは何て書いてあるのか読めない状況で昨年の最終戦と比べたら少し見劣りをする。赤黒でスタジアム全体を染めることが出来たあの感動を期待していたが残念ながら用意できなかった模様。やはり人海戦術にも限界はあるので毎回それをすることはできないだろう。

 というホーム開幕戦の前振りはその辺にしておいて試合の感想を書くことにする。現地で見たもののほかにテレビの録画で見直したのである程度の試合の詳細は確認している。

 試合は、お互い相手の出方を見定めながら始まる。ご存知のように相手のセレッソには、柿谷、清武、山口と日本を代表する選手が先発し、他のJ1チームと比較しても見劣りしない陣容を誇るチームである。

 それと比較すると、残念ながらコンサドーレの選手の中に日本代表に選ばれた選手は先発におらず、小野、稲本は欠場している状態。更に稲本は再度練習中に膝を負傷し再手術らしく今期も絶望に近い状態になってしまった。

 以前の中山さんの時も同じだが、日本代表のベテラン選手がコンサドーレに入ると出場時間よりもリハビリに費やす時間のほうが多いというのは、すごく残念である。

 

 コンサドーレは、完全に5-3-2の布陣で試合を進めるのだが、攻撃時にやはり前に上がる選手の数が足りないため如何せん得点の匂いがしない。ツートップの都倉とジュリーニョしか速攻に絡めないため、相手の守備が整ったころに両サイドの田中、石井からボールが上がるという攻撃の繰り返しになってしまう。あのあたり、毎回5-3-2で守らずとも3-5-2で守る時間も必要だろう。そのあたりの臨機応変さが無いと最終ラインにべた引きだと相手の最終ラインが上がって裏がスカスカでないとカウンターはなかなか決まらない。

 セレッソもその辺りは対処済みでコンサドーレのカウンターを防ぐために必ず最終ラインに2人くらい残り都倉を自由にしないようにしていた。

 それにしてもこの守備を続けるには、両サイドバックの運動量が本当に求められる。その点は、後半開始からすぐに足が止まってしまった石井をみるにその上下動を継続してできる選手が必要である。相手もそれは同様で対面で対応するため上下動を繰り返すため後半交代で入ったマセードのドリブルに対応できていなかった。欲を言えばマセードがあのドリブルでペナルティエリアに侵入してからセンタリングを上げればもう少し得点の確率が上がる。J2ではあれくらいで相手守備の隙を付けたのであるが、J1レベルの身体能力があるとフリーには中々なれないのが現状である。

 試合に戻ると、前半早々相手のFKからゴールを許してしまいゲームプランが狂う。あの時相手選手が前を向きながらヘッドを簡単に打たせてしまった守備の力が残念である。マークに付き切れていなかった。今後も相手のセットプレーからの得点を許してしまいそうであると感じてしまった。急な先発の入れ替えが影響した可能性もある。

 その後は、得点を入れたセレッソがアクセルを戻したような状態で一点を守ろうと試合運びを切り替えたため、コンサドーレがボールを持っても必ずゴール前に守備がいる状態になり攻め手を見つけられない。先週の横浜FMとの試合で相手の中澤にヘディングで悉く負けたようなことは無かったが、そう簡単に競り勝てないしパスのタイミングが合わぜゴール目前で相手にカットされてしまう。

 それでも惜しいチャンスは一つあり、相手のクリアボールが味方に当たり兵藤の前に転がりシュートを放つがゴールの中にいた山口に防がれてしまう。

 後半に入り両チームの選手の足が止まり始めたところで、四方田監督は積極的な選手交代をしてくる。石井→マセード、深井→金園、そのすぐあとジュリーニョ→内村と3枚のカードを使い切り得点を取るための動きをする。

 この辺りは、采配的に良かった。相手は足が止まり一点を守るために攻撃の核となる柿谷、清武を守備に力を注がせる状況にした点である。

 それが功を奏し、何回か攻め込んだ後に内村が上げたボールを都倉が豪快に頭でたたき込み開幕後初得点で同点に追いつくことが出来た。

 その後は、押せ押せでゲームを進めたのだが、得点を決めることが出来ずにドローで試合は終わる。選手も走りつかれ足をつる選手が続出、その中で兵藤は凄いと思わせたプレーをした。トラップの技術はピカ一で相手の動きを読むことが出来る点は、やはり今までJ1で戦った選手の能力の高さである。あのレベルの選手がもう一人くらい加わってくれればと思うが。

 ホーム開幕戦は、ドローであったが初めて勝ち点を獲得できた試合である。相手のセレッソが特別強いという訳ではなく、これ以上の能力を持ったチームとこの先戦わなければならないと思うとJ1残留の道は険しいと思わざる負えない。

 

 更に今週は水曜日にルヴァンカップの試合が控えており、選手たちに休む時間もない状況である。開幕戦足を攣った選手は基本試合に出れないだろうから控えあるいは交代で出場した選手が中心になるのだろう。更に、週末はまたもホームで広島との戦いが待っている。チームは一日も気が抜けない一年がこれからも続くのは、選手ではない自分から見ても大変である。それを平気と思える選手でなければ日本代表など夢の世界だというのも改めて厳しい世界である。