日米韓

 曇り、気温は13度。今までよりもすごく暖かいのだが、既に冬支度をしているため毎朝必ずストーブをつけてしまう。


 トランプ大統領が訪日した後、昨日は韓国を訪れた。そこで浮き彫りになったのは、やはり韓国の日本に対抗しようとする意識だろう。日本とは手を組みたくないというのは良くわかった。

引用 朝日新聞http://www.asahi.com/articles/ASKC75TG1KC7UHBI01S.html

韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が7日夜、トランプ米大統領らを歓迎するために青瓦台(大統領府)で催した夕食会に、日韓が領有権を主張する島根県竹島の韓国名を冠した「独島(トクト)エビ」を使ったメニューが出された。夕食会には元慰安婦の女性も招待された。

引用 西日本新聞https://www.nishinippon.co.jp/nnp/world/article/371930/

韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は7日午後、アジア歴訪で日本から韓国に入ったトランプ米大統領とソウルで会談した。共同記者会見で文氏は、北朝鮮の核・ミサイル開発阻止に向け「米軍戦略資産を朝鮮半島で拡大するとともに、韓国軍も前例のない水準で防衛力を高める」と述べ、北朝鮮への米韓の軍事的圧力をさらに強める方針を明らかにした。5月の文政権発足後、米韓首脳会談は3回目。

 就任後初の訪韓となったトランプ氏は、北朝鮮を「全世界の脅威」と指摘し、国連安全保障理事会制裁決議の着実な履行に向けて、改めて中国、ロシアに協力を求めた。ただ、北朝鮮への圧力強化路線の成果は「現時点では成功とはいえない」と本音も漏らし、「北朝鮮が(交渉の)テーブルに出てきて(核放棄に)合意するのは、北朝鮮の国民にも世界にとっても良いことだ」と述べた。

 北朝鮮への圧力強化と同時に対話の重要性を訴え続ける文氏はこの日、「核問題を平和的に解決し、朝鮮半島に恒久的に平和体制を定着させることで一致した」とも述べ、軍事力行使もちらつかせるトランプ氏をけん制した。

 北朝鮮との関係は、日米韓の順に温度差が異なる。やはり、対北宥和政策を目指す韓国は、今後の展開次第で日米韓同盟からいち早く撤退しようと考えているのは間違いない。その後に中国の仲間入りをしようと試みるのだろう。

 アメリカと中国の間で動き回ることで自分たちに最大限の利益を得ようという行動は、日本人にとって小賢しいという印象しか与えないが、それもお国柄であり、そういった状況の中で生き抜くことを恥と思わない部分は、歴史が始まって以来大国と隣り合って生きてきた国の知恵なのだろう。しかし、その行動が南北分断の歴史を作ってきたことも事実である。

 国と国との交渉は、人と人との交渉と似ているようでそうではない。人対人は、一人の意思で決定できる分判断は速いが、国対国は、まず国内の意思確認に時間が掛かり、更にそれを承認されるまでしばらく時間が掛かる。そうなるとその間に世界情勢が変わり始め、最初の決断が正しいとは限らないということになる可能性が高い。

 なんとなく国家間交渉は、ゲームのようにこちらのターンが終われば相手のターンが始まるといった規則正しい繰り返しではない。時間を逸せばお互いのターンが始まることもある。

 また一つ違うのは、今回の主要関係国である北朝鮮である。かの国は、独裁政治である。金正恩が継承した後に、彼の命令が末端まで伝わりにくかったはずが、粛清により徐々に彼の命令が末端まで届く時間が短縮されたようだ。体制が固まってきたことでミサイル発射や核実験が彼の命令で素早く行われるようになって来たのが自分のような素人でもわかるようになって来た。

 

 そう考えると彼はバカではないのは間違いない。もしバカなら彼の側近の多くが彼の威を借りて勝手にふるまっていただろう。もし、その権力掌握のシナリオを自分で書いて実行したのなら大したものだと言わざる負えない。もし、彼の側近で入れ知恵をする者がいるのなら何らかの兆候があると思うのだが、これまでそれを行ってきたと思われる側近は処刑されてきたと思われる。修羅場を何度でも通過すれば肝が据わるという典型である。


 それに対して、頭でっかちでそういった事を経験していないものが平気で政治を語る日本では、日本を率いて相手を立ち向かう覚悟ができた人間は出てきそうもない。そういった独裁的政治を行いそうな政治家は、マスコミの力で徹底的に排除される力が働いてきたからである。

 それは、国を戦争に向かわせない安全弁のように働いてきたのだが、戦後の平和と相まって危機管理能力が欠如した組織を作り上げたのだろう。危機に対応できない組織が本当の危機に立ち向かえるかというとそうではない。やはり経験は大事なのである。

 それは、アメリカについても同じなのだが、彼らは色々なところで危機的状況を作り上げることで自分たちに試練を与えてきたところが日本と違うところ。更にそれを補完するように強力な武器も備えてきた。少しくらい出来が悪い大統領が誕生しても、その能力を一定レベルまで維持させる仕組みがある。正しく機能すれば最高の結果を出すし、少しくらい誤っても有耶無耶にできる力がある。

 同盟国として存在するアメリカはそういう国である。