日本代表の試合

 晴れ、気温はマイナス13度。空は晴れているので放射冷却でこんなに気温が下がったのだろう。外は寒い。

 昨日の東アジアカップ、中国との試合を見ていたのだが、余りの連携の無さに驚いてしまった。欧州組がいなければ日本代表もそれ程強くなく、相手が弱すぎたというところである。

 

 欧州組が加わった日本代表でも格上と戦うとその実力差はあるのだから世界のレベルは高止まりしている。日本代表のレベルはそれに追いつこうと必死なところにいる。

 今のサッカー強国は、ハイプレスの国が多い。所謂ハイプレスコンパクトラインショートカウンターである。相手にプレスを掛けるために守備の時はコンパクトに選手を上げて、相手のボール保持者に対して数人でプレスに行けるようにする。高い位置でボールを奪えば相手ゴールに到着するまでの距離が近いのでやはり前でボールを奪うのは有効である。そして相手の攻撃に移ろうとする体勢になっている処でボールを奪い少ない時間で攻撃を終了できれば、相手の守備は手薄なのだからある程度フリーにシュートが打てる。

 

 ただ、ハイプレスでなくとも守備の能力が高ければボール奪ったらロングパスでカウンターという方法もあるので、全てが同じ戦いをしている訳ではない。更にFWが強力であればある程度格下なら一人でドリブルで持ち込んでシュートしたり、クロスを頭でねじ込むなどの方法もある。

 しかし、それでも強い国の法則は、サッカーの基本であるボールをきちんと止めて正確なパスを出す動きがきちんとしている。プレスが掛かっていない時にできるのはプロ選手なら当然だが、プレスの掛かった状態でもそれができるのが一流だろう。

 昨日出た日本代表の選手たちも日本のレベルでは一流なのだが、やはりそれが試合ではできない姿がちらほら見えた。その辺りは、やはり日本国内の試合と他の国の選手と試合する時の慣れがないのだろう。

 

 だから中国の選手たちの体の寄せに簡単にバランスを崩しボールロストしていた点は問題だろう。とはいっても国内であのプレーをしていたら笛ばかり吹かれ、あの当たりで簡単に選手がコロコロする試合が多いのは確かで、その辺りの審判の笛の吹き方も問題がある。

 選手たちもそれをわかっているからわざと大げさに倒れる演技力が極めて高い。だから深刻な怪我をしている場合も演技のように感じられるので見ているほうも欺かれる。審判も同じだろう。本当に転び方が上手い。

 それが今までの日本の伝統を作ってきたといって良い。しかし、プレミアやブンデス、リーガでは結構ファールは取らない。痛がって転げ回っていても流すことがしばしばである。所謂サッカーの基準が違う。怪我をしても変わりは履いて捨てるほどいるのだから勝手に転んでいろという流れが大きいのだろう。

 直ぐにでも替えが登場するのが当たり前なら、怪我するのはバカらしい。更にわざと転んでみてもファールとしてみてくれないのなら頑張るしかない。

 それでも演技をする選手は、一流でもいるのだから審判の上の上を行く選手は別格である。

 日本も、交代でいつでも変わりが効くようになると選手は必死になるだろう。ファールでもないのに転んでばかりいては印象は悪くなるばかりだから、そういうリーグにならなければ代表のレベルは当然上がらない。昨日の試合を見ていて本当にそう思った次第である。