マスコミはどう感じるか

 曇り、気温は1度。昨日よりも寒く感じるがそうでもない。体感温度は必ずしも気温と同じとは限らない。週末は雪ということで少し後戻りした感じである。

引用 朝日新聞https://www.asahi.com/articles/ASL424DZSL42UPQJ004.html) 

 昨年の今頃、米国のトランプ大統領が空母を日本海方面へ派遣し、米朝戦争が勃発しかけていた。ところが日本の国会はといえば、戦争の危機などほとんど話題にもならず、ひたすら森友学園問題一色であった。

 それから1年、国会の予算委員会参院)では、また森友学園で大騒ぎである。この1年、国会で論じられた最大のテーマは何かと世論調査でもすれば、たぶん、森友・加計学園問題だということになるであろう。両者は、今日の日本を揺るがすそれほどの大問題だったのか、と私など皮肉まじりにつぶやきたくなる。

 朝日新聞がスクープした財務省の文書改ざん問題は、森友学園問題というよりは、まずは財務省の問題であり、官僚行政の不法行為に関わる問題である。私は、この問題の重要性を否定するつもりは毛頭ない。しかし、当然ながら野党は朝日のスクープを安倍政権打倒の格好の材料とみなし、その後、大新聞もテレビの報道番組もワイドショーも、連日のように、「真相究明」を訴え、このひと月、日本の政治は財務省、森友一色になり、安倍政権の支持率は一気に下降した。

 財務省の文書改ざん問題と、昨年来の森友学園問題(国有地払い下げにおける安倍晋三首相の関与云々(うんぬん))は今のところ別問題である。しかし、野党や多くのメディアもまた大方の「識者」も、官僚行政が政治によって(特に首相の私的事情によって)歪(ゆが)められた(であろう)ことは民主主義の破壊だ、と言っている。だが、私には、現時点でいえば、この構造そのものが大衆化した民主政治そのものの姿にみえる。

 この文章は、朝日新聞に載ったのだが、朝日新聞が書いたのではなく、佐伯啓思・京大名誉教授が書いたものである。文章的には今の森友問題に係るマスコミへの批判である。

 言うなれば安倍Vs朝日新聞の戦いに端を発し、その尻馬に乗った野党が国会を混乱させているという構図を非難したともいえる。

 森友問題は、大なり小なり日本全国で行われている。それは公的機関が関与するものもあれば民間同士で帳尻を合わせるために行われているものでもある。

 確かに清廉潔白な行いを求めるのは道徳的観念から言えば許されざれない行為なのだが、社会はそういったもので上手く誤魔化しながら回っている。

 そういう社会であると野党の国会議員も知っている筈である。そうでなければ役所とかに働きかける口利きなどはしてはいけない行為である。

 しかし、野党にとって自分たちに対する国民の支持率低下を防ぐには、やはり与党の支持率を下げるのが手っ取り早い行為と分かっているので、1年以上この問題を突っついている状況である。それ以外に対抗することが無いからである。

 そして、与党の支持率が下がったが、だからと言ってそんなことばかりしている野党を支持しようという気持ちが出てこないのも当たり前である。すべてに反対ばかりし、口当たりの良いことを主張してもいざ政権を取ると手のひらを返したような行動する政党であると既に分かってしまっているからである。

 自分たちが政権与党になれば過去に自分たちが言ったことを忘れ、非難していた政党と同じような政策を打ち出す。そうなることは国民は知っている。相手を貶めることで結局自分たちも同じ穴の狢だということを証明しているに過ぎない。

 言うならば国民を政治的無関心に誘導しているのである。その片棒を朝日新聞も担いでいるということなのである。それが判っていてもやはり安倍首相が嫌いで、共倒れになってでも良いから戦いに挑んでいるとしか見えない。

 そういう意味で上に上げた文章を読んで新聞社としての使命を全うして欲しいと思うのだが、頭に血が上り周りが見えない状態なのだろうと思う。