孤独

 曇り、気温は15度。

引用 読売新聞(http://www.yomiuri.co.jp/national/20180627-OYT1T50004.html) 

福岡市中央区の創業支援施設でIT関連セミナーの講師で東京都の会社員岡本顕一郎さん(41)が殺害された事件で、殺人容疑などで逮捕された同市東区の無職松本英光容疑者(42)とみられる人物からの投稿について、岡本さんがサイト運営会社に繰り返し「嫌がらせ」として通報していたことが分かった。自身のブログには、この人物のアカウントがその度に凍結されたことも記載しており、福岡県警中央署は、インターネットへの投稿を制限された松本容疑者が恨みを募らせた可能性があるとみて調べている。

引用 朝日新聞()

富山市の交番で警察官が刺されて拳銃を奪われ、近くの小学校で警備員が撃たれて死亡した事件で、逮捕された男が当日、いつも通りアルバイト先に出勤した後、トラブルを起こして仕事場を離れ、その後、事件を起こしていたことがわかった。関係者らが明らかにした。富山県警は27日、強盗殺人と殺人の容疑で男の自宅を家宅捜索した。

 二つの事件共通して浮かび上がるキーワードは、やはり孤独だろう。現代社会は、インターネットの普及と共に遠く離れた人とつながりを持てるが、その関係は実体がない。会話は成立するが、共に行動したりできる社会ではない。

 

 現実世界の中で孤独ならばネットとのつながりは孤独の再生である。

 何故この事件を知ることで「孤独」というキーワードが思い浮かんだのか?現実世界の孤独をいやすために逃避した世界から、締め出されることの恐怖を感じ、そう仕向けた相手の命を奪うことが現実世界に対する仕返しに繋がると思い込んだのではないかと思う。

 

 もう一つの事件は、陸上自衛隊を除隊になり、アルバイトの身になり上司に叱られる。彼が、多くの友人を持っていたらそんな行動はとらなかった可能性が高い。この世に存在を認められないのならこの世から自分の存在を消すことが正しい。更に、この世から自分の存在を消す前にこの世に自分が存在した証を残すことが彼の最後の望みだったのではないかと思う。

 決して上記の事件を起こした犯人を擁護するつもりはない。彼らが奪った命は、被害にあった方々が決して望んでいたものではないからである。彼らの行動は卑劣である。


 何時の時代でもそうだが、やはり孤独を免れない人間は一定数生まれてくる。そしていつの間にか孤独でこの世から消えていくことも数多い。その孤独を救うことはその人が抜け出そうとして更にそれを助けようとする人がいない限り不可能に近い。

 この先も、こういった理不尽な行為で巻き添えになってしまう人は無くならないだろう。何故なら一定数人類の中から生まれてくるからである。それは、生まれつきそういった行動を取るようにプログラムされて出てくるわけではなく、今まで普通の範囲で生きてきた人の中から突然バグのように異常行動をしてしまう人間が生まれてくる。

 

 そうだとするとその行動を未然に防ぐ方法があるのかと言えば今のところ無い。しかし、いま中国が進めているように人間をとことん監視することで、異常な行動を起こす前の人間を検知し行動を抑止することは近未来的に可能だと思う。

 人間の脳内に異常行動を起こす様な信号が発生した時に前頭葉に刺激を与え人間を無害化するようなマイクロチップを埋め込むことはできるのではないだろうか。それと同時に人間性もコントロールされる可能性がある。

 もしそういった被害にあわないことを全ての人間が求めるならそういった未来は簡単にやって来るだろう。