70歳定年制

 曇り、気温はは22度。日中は30度近くに気温は上がる予報。

 思いきり太陽の下でバカンスと行きたいところだが、そんな悠長な身分でもない。人生仕事が全てでは無いと思うのだが、長年染みついた習慣がそうさせるのだろう。

 国は、70歳定年制を打ち出し始めているが、そういうことを言うようになると年金財政は破綻すると考えているのだろう。どういった老後を送らねばならないのか不安な気持ちになるがそれが日本の行末である。

引用 日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31861130V10C18A6MM8000/) 

政府は15日の臨時閣議で、2018年の経済財政運営の基本方針(骨太の方針)や成長戦略を決めた。焦点となったのが人手不足への対応策だ。外国人労働者の受け入れ拡大とともに、もう一つ目を付けたのが65歳を超えても健康な高齢者。働く意欲をそぐ年金の仕組みを見直し、長く働く人を増やして人手不足を補う。骨太に打たれた高齢者活用の布石を読むと、「70歳定年制」が視野に入る。

 詭弁の塊である。年金財政と労働者不足を一度で解消できると睨んでいるのであろうが、ここに一つ問題がある。それは組織人事の停滞である。60歳で定年になる社員はある程度役付きの方が多い。その人たちが辞めずに70歳まで務めるとしたらポストが不足する。それを防ぐために役職定年で平として雇用すると今までの上下関係が崩れる。そういった待遇で70歳まで果たして勤め上げる環境が作れるだろうか?甚だ疑問である。

 だからと言って一度辞めて再就職となると70歳まで働く環境がそう簡単にあるわけではない。漸く65歳定年制が広まり始め漸くそれに倣う会社が出てきたところでまだきちんとした仕組みが構築できていない。その仕組み作りはそれぞれの企業に任されてしまっているところで試行錯誤の状態である。

 ある企業は、定年と同時に役職定年制度が決まっている。それ以外のところは、そうでもなく何となく役職が続くというというところもあるだろう。そのはざまで働いている人たちはその制度の変わり目で苦労することになる。

 ある人は、苦労して新しい職を見つける人もいれば、自分で独立して経営者になる人もいるだろう。そういった人生の荒波を迎えなければならないのである。

 もし年金制度が充実していればリタイアする人は増え、無職の年金生活者が増える。これは人生60年の時代であればそうは問題なかったが、今では人生80歳になり90歳にこの先届くかもしれない時代を迎えるにあたり、そういった社会制度設計が後追いしていることになっているのである。

 もし何か技術があれば独立することもやぶさかではないだろうが、技術も無ければ体力もない状態ではそうはいっていられない。やはり健康で仕事ができる環境が必要なのだろう。

 果たして、政府の言う70歳定年制、70歳年金支給開始の方策は上手く行くのだろうか、そのためにはやはり高齢者の独立を援助する仕組みを作り上げていく必要があるだろう。