男女差別

 晴れ、気温は20度。夏らしい天気である。そういえば今年は朝方歩く小学生を見ない。毎朝、ラジオ体操が今の時期にあり姿を見かけたのだが、中止になったのかもしれない。

引用 読売新聞(https://www.yomiuri.co.jp/national/20180801-OYT1T50116.html) 

東京医科大(東京)が今年2月に行った医学部医学科の一般入試で、女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていたことが関係者の話でわかった。女子だけに不利な操作は、受験者側に一切の説明がないまま2011年頃から続いていた。大学の一般入試で性別を対象とした恣意しい的な操作が明らかになるのは極めて異例で、議論を呼びそうだ。

 この問題、正式に男女差別の選別を行うと入試要綱に記載していればセーフらしい。表立って男女差別の入試を宣言する大学はないと思われるので(女子大等の特殊な場合を除いて)概ね多くの大学が密かに行っている可能性がある。

 こういった選抜が行われる理由に、結婚、出産による医師不足が上げられているが、それだけではないだろう。大学医局員が女性ばかりになれば、今まで脈々と受け継がれてきた徒弟制度が崩壊しかねないという危機感があるのだろうと思う。

 やはり総じて今の学生の中で成績が上位に占める女性の割合が増えている。男性が優秀ではなくなったという訳ではなく、こつこつと勉強するスタイルは女性に向いているのではないかと思う。試験などの暗記や計算問題などは、繰り返しの訓練を常に行える者の方が良い点数が取れるわけで、学生時代誘惑に負けやすい男子学生の方がそういったこつこつ学ぶ時間を取りにくいという理由があると思う。

 だけれども医師の資格を得るには、学校の成績がある一定程度の実力さえあれば問題ないと思われる。やはり必要なのは、仁徳という今は見向きもされないような言葉で表せるものがどれ程身に着けているかということになる。

 学校の成績が良くても人間の屑のような人格者が一定程度存在する。なぜこんな人間が医師として他の人間を治療するのか判らないということが往々にしてある。

 今の医師育成制度は間違っていると言わざる負えない。ただし、成績上位のもので人格的に優れているものも一定割合存在するし、その率は高いかもしれないので、ある程度今の精度は理にかなっているのだが、医師の資格を持った後の選別ができていないと思う。

 それは、医師として独り立ちした後に方向転換がしにくいところである。医師として能力が低ければ別の道に進めばよいのだが、なまじ医師の資格を持つがゆえにその地位を捨て去ることができない。

 もし今の制度の中で医師の選別を行うとすれば、やはり途中から医療技術者の中から医師格を取れるような制度を作るのが良いだろう。医師の資格は取らなかったが医師の能力に匹敵する医療技術者は存在し、その中から医師の道に進めるような制度を継ぎ足すことで医療の質改善が図れるのではないかと考えられる。

 女性医師がリタイアするのは、仕方がないことであるし、不適格な男性医師が先にリタイアすべきと思うこともある。そういう意味でも入試に男女差別を行うことはやめたほうが良い。医師の世界も男女比率が半々になれば大きくその姿が変わるかもしれない。

 今回の問題があらわになったことをプラスに変える努力が必要である。