朝日新聞は先鋭化する

 曇り時々雨、気温は19度。台風21号が接近して今日の夜には北海道に上陸あるいはかすめていくらしい。道南、道央、道北が影響を及ぼす範囲になるが、日本海を北上している間に勢力が弱まるかどうかだろう。丁度進路が西側なので風の影響は大きいだろう。


 昨日の朝日新聞の一面に気になる記事が載った。

引用 朝日新聞https://www.asahi.com/articles/ASL80745HL80UCLV00M.html

 だが彼女に「熱狂」したのは若い女性だけではない。そのころ、79年生まれの私は仙台に住む高校生だった。両親は沖縄生まれ。アムラーには縁遠く地味に暮らしていたが、当時母にこう言われたことは鮮明に覚えている。「(ルーツが)沖縄だと堂々と言えるようになってよかったね」

 今夏、沖縄市で開かれている安室さんの歩みをふり返る展示会に足を運ぶと、子連れから高齢の女性グループまで、老若男女が入場待ちの長い列を作っていた。1人で訪れた那覇市の会社員の女性(54)は「沖縄出身だと下に見られてるっていう劣等感があったけど、彼女の活躍で、引き上げてもらった」といった。東京に住んでいた小学生のころ、「琉球人」と言われたこともある。それだけに安室さんの存在には励まされてきたという。

 沖縄、沖縄出身者が差別されていたという内容である。自分もその時代を生きていたが、沖縄出身者を差別していたという空気を感じなかった。

 差別があったのは、東京と地方という二極化した差別意識はその当時からあったと記憶している。その傾向は今の時代もあるのではないだろうか?

 都会人と田舎者といったレッテル貼りの中での差別があったが、とりわけ沖縄の人を差別するという風潮があったと断じるのはかえって差別を助長する文章だと感じる。

 朝日新聞のこのような論調は、最近になって著しい。上の情報も新聞の一面に記事にするのだから新聞社を挙げての考えなのだろうが、本当に日本全体が沖縄を取り上げて差別していたかというと信じられない。その点でいえば道民も蝦夷とか最果ての地として揶揄されるが、それはごく一部の人間が考えることであり、日本全体がそういう考えを持っているとは思えない。

 かえって安室奈美恵さんをだしにしてこの記事を書いたのではないかと非難すべき事柄で、サンゴ礁事件の記事に匹敵するフェイクニュースではないかと感じる。

 何となく感じるのは、やはり朝日新聞は世論を誘導したいのだなということである。昔と比べて新聞の地位が下がり、新聞の読者も激減している。その中で自分たちが今一度一花咲かせるために最後の活動をしているのではないかと思わせる。

 そこにあるのは、米軍基地問題安倍総理に対する反感である。安倍政権を倒すためモリカケ問題に1年以上延々と費やし世論を誘導しようとしたがそれも果たせず、今は自民党総裁選に対して石破氏を盛んに持ち上げている。沖縄の米軍基地問題は、断固反対の立場をとっている。

 それもこれも朝日新聞が理想とする日本社会を作り上げたいがために活動しているのは分かるのだが、以前と比べてその姿勢が先鋭化している。自分達が理想とする社会を作り上げるためにはフェイクまがいの記事も記事にするという流れは以前から続いているのだが、彼らが信じる社会を受け入れる日本人は大多数ではなくなってしまったという事実に焦りを感じているのだと思う。

 どこかの政党のように自分たちの信じる社会を実現するためにシンパを集めたために党の思想が先鋭化しすぎ却って支持を集められなくなるということは往々にある。

 今の自民党がそれなりに国民に支持されているのは、思想が先鋭化していないということに尽きるだろう。ほかの党は、最初は自民党のように広く浅く党員を集めるのだが、自民党の政策に反対するあまりいつの間にか極端な主張を繰り返すようになり大衆が離れてしまうことになるのは歴史が証明する。

 朝日新聞も安倍政権に対して反対を繰り返す余りバランス感覚が失われその意見に大衆がついていけなくなっていることにいつ気づくのだろう。

 自分たちの最後の砦である言論の自由を守り通すのなら右から左の可能な限り広い範囲の思想を受け入れるべきだろう。自分たちが受け入れられないとするものを拒絶するのは言論の自由を自分たち自ら手放す悪手だと思う。