沖縄知事選

 晴れ、気温は10度。夜は寒いくらいに冷え込む。ストーブの季節が来た感じである。

 台風24号は、昨日の予想通りに進みそうである。この分で行くと北海道は道東の地域のみが雨、風の影響を受けそうである。もう少し東寄りに進めば、北海道は台風の影響を受けずに済みそうである。


 丁度台風が通過した後の沖縄では知事選挙の投票が行われる。以前なら選挙期間中のゴシップは週刊誌が主流だった。しかし、週刊誌の販売部数が伸び悩み読者層が高齢化するにしたがい、そういった醜聞はネットで流されることになる。

 その中にはやはり行き過ぎた表現やフェイクにあたる情報も飛び交うことになる。そういった情報が届かない向きには、いわゆる支持母体の構成員によるビラ配りや宣伝活動などのアナログ的な行動が必要になるわけである。

 以前なら選挙の状況は、テレビ、新聞などで伝わるのみで殆ど情報が伝わらず結果が決まるというのが当たり前だったが、ネットによる情報の流通はそういった情報を得ようとすれば得られるところまで来ている。この辺りは今まで受動的だったものが能動的なものに変わったことでもある。

 知らないで済まそうとすれば依然と同様に沖縄の知事選に無関心を貫くこともできた。しかし、いったん情報を仕入れようと動けばある程度の情報を得られ今の選挙情勢を想像することができる。

 そこでネットで出てくる情報から沖縄県知事選の結果を予想すれば、玉城氏の優勢=当選という結果が予想できる。あくまでマスコミや両陣営にとって票読みは予想であって開票が済まなければ正しい結果は分からないのだが、ネットを散策して得られる情報から感じ取れる部分はある。

 これは自分の想像で書くことになるのだが、沖縄県民は普天間基地が返還されるのは望んでいる。さらに辺野古の埋め立てについてはある意味普天間との引き換えという意味で仕方が無いと考えている。しかし、それが自民党に対して支持をしているということではない。

 あくまで辺野古の移転は、仕方なしである。それは、国はこれまでの経緯から反対すれども日本国の意思として幾ら反対行動を取ろうとも粛々と進められることを認識している。それを判っているが故に国の行為に対して反対の意思表示が必要だと考えているはずである。

 沖縄県知事が玉城氏になったとしても大勢に影響はない。辺野古の海は埋め立てられ米軍基地になるだろうと考えている。そうだとしてもいつまでも国の言いなりにはならないという意思表示をするはずである。

 沖縄は沖縄である。日本国の一部であるが、それまでアメリカに占領されていたという歴史がある。そういった歴史を知らずして沖縄を語ることはできない。今の多くの日本人は、沖縄がアメリカにより統治されていた時代のことを知らなすぎるのだろう。

 今でこそ普通に飛行機で行き来できる場所になっているが、日本が戦争に負けた後から沖縄が1972年日本に返還されるまでは、アメリカの人質に取られていたといってよい。ある意味日本が沖縄を養子としてアメリカに差し出していたともいえる。

 その歴史を抜きにして沖縄を語れないことをすでに多くの日本人が忘れてしまった。だから軽々しく辺野古に基地を作れというべきではないのは承知しながら申し訳ないが許してくれと言わなければならない立場なのである。もし沖縄が引き受けなければ日本のどこかで引き受けることになるが、一朝一夕でできることではない。移転先で同じような反対運動が始まりまた不幸な時間を過ごすことになる。

 そこで普天間の返還をするから辺野古をということなのである。そういった日本人の狡さを沖縄の人は享受しなければならないのである。


 日本がアメリカの傘の下で他国の侵略に備えなければならない間、この状況は変わらない。もし、アメリカの傘の下から抜け出すには、他国からの侵略があっても無抵抗で受け入れるか、それに対抗する軍隊と武力を保持するしかない。

 

 今の安倍政権は、後者の武力で相手の侵略を防ごうと考え、日本の憲法を変えようとしている。たらればだが、米ソ冷戦が解消した後すぐにすべての国が武力放棄すればこんなことは無かっただろう。

 しかし、多くの国が武力強化するようになり自分たちの身を守る努力をするとともにその武力を相手に向けることで交渉を優位に進める材料とするようになった。それは、戦争が終わった後の当然の成り行きだったのだろう。