暴走事故

 晴れ、気温は15度.通りを吹く風は少し冷たいけれど、その冷たさを太陽の日差しが暖め返してくれる.外を出歩くにはちょうど良い気温である.これが20度を超えると少し汗ばんできて、快適さが損なわれてしまう.

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 車の暴走事故、間違いなく老人が多い.若年者が踏み間違いをしていないかというとそうではなく、踏み間違ってもすぐに反応してブレーキを踏むので事故は起きていないだけである.

 不意間違いで慌ててしまい更にアクセルを強く踏み込む行為をしてしまう人が事故を起こしている.

 

 踏み間違い直後、眼は車が加速している状態を脳に信号として伝える.その時、脳は、なぜこんなことが起きているか状況を確認しようとする.自分の意識では、足はアクセルを踏んでいないという認識だから、自分の思いもよらないことが起きているとパニックになる.自分の右足が今アクセルなのかブレーキの上なのか判断に迷っているのである.この時に、右足をペダルから離す動作ができるのが普通の人である.ペダルから足を離せばとにかく車の速度が落ちると判っているからである.それからブレーキを踏み直すのが普通なのであるが、今自分の右足の状態が判らず、更に、右側がアクセルかそれともブレーキなのか記憶から消えているのだと思う.そして、今の位置がブレーキの位置だと誤認する.そして、アクセルに乗っかった右足を更に踏み込み暴走するのである.

 

 しかし、何故アクセルを踏み続けてしまうのかそのあたりは人によって認識が違うのだと思うが、既に事故を起こしてしまったため回避行為をすることを諦めてしまうのか、はたまた、間違ったことに対して自分の老化を悟ってしまい記憶が飛んでしまうのか.とにかく、回避動作を忘れてしまっている.

 

 人間にとって便利な道具としての車は、歩行者にとって危険な凶器である.普段、何気なく歩いている歩道もいつ車がこちらに飛び込んでくるかと考えると気が気ではない.時折運転している人の顔を見るのだが、歩行者に対して注意を払っているようには到底見えない人が多いのが今の日本の車社会なのだと思う.自動運転カーの方が人が運転しているよりもはるかに安全だろうと思う.