香港騒動

 曇り、気温は15度.今日もぐずついた天気になりそうでここ最近は気温も上がらない日が続く.

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 香港の議会にデモ参加者が突入した件、色々な噂が出ている.その一つが中国政府が陰で操りデモ鎮圧の口実作りのために議会に突入させたというものである.

 陰で操っているため首謀者は不明だし、先導された突入グループは自分たちの信念で行っていると思い込んでいるため事の真相は明らかにならないはずである.

 

 今回のデモは、警察や軍隊の介入を防ぐため暴力的行為をしないとして行っていたと聞くが、烏合の衆とも言える参加者にどういった思想の者が含まれているか判らない.

 昔の日本の学生運動も運動を行っている学生たちが委員会を組織した中で、勢力拡大のため、共産党革マルなどの人間が入り込み主導権争いを行っていたのを思い起こさせる.

 それにより闘争は過激的になり、穏健派と過激派の意見の対立や闘争方法の違いなどで、同じ目的を持っているはずなのに内ゲバが繰り返され、更に過激になればなるほど警察による封じ込めの口実を与える結果となった.

 

 対立が強まれば強まるほど互いの対応が過激になるのは人間の修正である.今まで穏健派だったものが鞍替えするのも普通で、この運動を操ろうとする者が内部に入り込み簡単な仕掛けをすることでたちまち燃料に火が付く.

 

 この香港のデモは、返還後の香港の自由が保障されるかの争いになっている.このままいけば香港は中国共産党の命令の基、本土と変わらない一地域になってしまう.

 それは、今でなくても1997年の中国への返還時に約束された一国二制度の仕組みも50年という期限付きだから、2047年には本土と同じになるのだが、その時にまでに中国政府としては穏便に移行するのが望ましいわけで、余り騒動にしたくはないという思惑もあるだろう.

 

 しかし、今回の騒動で香港の住民の反対の意思は固いと感じただろう.あまり大きな騒動になり香港が有名になりすぎると、今後の長期政権を狙う習近平の失脚の口実を政敵に与えることにもなりかねないため一度作戦の練り直しをしていることだろう.

 

 ただし、この件は、中国政府、習近平派に相当の影響を与えているはずで、あの手この手で香港の住民に圧力を掛けてくるのは間違いない.それは、ひいては台湾を中国に組み入れるための試金石にもなりうるからである.

 

 権力を手に入れた人間はその権力を手放すことを極端に恐れる、独裁者ならなおのこと権力を手放せばそれは死を意味するからである.そのために、善ではいられないし悪でもあらねばならない.それが人間社会の普通なのである.