香港鎮圧があるのか

 晴れ、気温はマイナス1度.ところにより60cmの大雪警報が出ていたが、それほど積もったところは無く、今のところ最大積雪量は小金湯で25cmの積雪である.

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 香港の抗議活動は終わりが見えてこない.お互い妥協する点がないためどちらかが敗北することで決着するのだろう.その中で一番ありうることが中国政府により武力鎮圧なのだが、それができないところに中国の弱さがまだ残っているところだろう.

 何故、中国は天安門広場の鎮圧のような行動ができないかというのは、判り切ったところだが、まず一つは、天安門事件の時よりもいっそう情報の発信量が多い点である.国内というより西側諸国に情報が拡散されれば中国政府に対する非難が多くなるのを恐れている.もし強行し情報が拡散すればアメリカなどの軍事介入がないとも限らないことがある.もう一つは、やはり中国国内への影響だろう.情報統制し香港の情報を国内に広めないようにしていても全ての情報を遮断することはできない.もし香港市民を軍隊で蹂躙すれば中国国内でも非難の声は上がるだろう.習近平体制はまだ完全独裁に移行していないので反習派が追い落としに掛るおそれもある.そうなれば、体制の崩壊につながる恐れもある.

 中国も一国二制度を無視して行動に起こすほど習近平が権力を握っていないからで、もし彼が権力を掌握すれば香港は中国軍により鎮圧されるだろう.そのための時間がまだ必要だということである.

 巨大な国家は時とともに分裂しようとする力が常に働くようにできている.完全な統治をおこなっていてもそこから不満分子は必ず生まれそれが国の力を弱めていく.大部分の国民が満足していても、そこから外された国民がわずかにいるだけでその傷は何時か大きなひび割れを引き起こすものである.

 しかし、このまま行動がエスカレートすれば必ず中国軍が前に出てくるのは自明である.長期化すればするほどお互いに疲弊するわけで、更に重要なのは、香港で反対活動を行っているグループに対してどれほど支援が続くかが問題となるだろう.

 反対活動を継続するには、人金物のセットが必要で.それが経たれない限り活動は続く.それが途切れたときが反対活動の終点だろう.その点でいえば、組織化がまだ未成熟な反対活動の方が先に引いてしまう可能性が高い.

 それを中国政府が見越していればこのままじっと我慢が続くのだろう.香港の自由は、世界からの圧力無くしては達成されない.

 

 もう一つここで書いておくが、日ごろ人権問題にうるさい日本の野党なのだが、何故か香港に対する活動に冷淡である.他国でもあるが、自分達が日ごろ追い求めていると思われる自由というものに何らかの支持が必要だろう.それでなければバランスはとれない.自民党がこれからの外交も併せて香港のことに無関心なのはよくわかる.それと同じ感じなのが気になる.