日本は、何時均衡に向かうのか

 晴れ、気温はマイナス1度.天気図を見ると寒冷前線が北海道を通過したところである.これから北寄りの風になり寒気が北海道に吹き込むようになる.当然この時期の冷気は雪をもたらすため大雪に注意が必要である.更に今週末は、西高東低の気圧配置になり冬型の天気が続く.

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 中々制度はできても上手くは運用できていない.その制度は介護保険制度である.超高齢化社会に向けて制度設計をしたはずだが、100%国民が満足するようなことにはならない.そこまでの財源や働く人が不足しているからである.大きなところはやはり財源である.今まで日本に大きな災害が起きていなければ十分賄えるお金があったはずだが(あっても他のことに浪費されていたかもしれない)その手当てするお金がない.だから中途半端な制度になってしまっている.しかし、根本的に解決する方法はない.

 

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 世界がまだ一時期の混沌を抜け穏やかだったころ、南米は経済的にも豊かになり始めていた.しかし、その時間も長くは続かなかった.今、南米は経済不況と政変で混乱の時期を迎えている.

 

 日本と南米で起きていることに共通点がある.それは格差社会である.社会は、格差を必ず生み出す構造をしている.富めるところに金が集まり、その金を更にお金を増やすことに使おうとする.それは自然の流れなのだが、その流れは格差を生み対立を生み出す.

 世界もそうである.金のあったアメリカが徐々に富を失い始め、それに代わるように世界の金を集め始めた中国がその金を自分たちの都合の良いように使い始める.それに対抗しようとすると軋轢が生じる.

 日本も世界も富のバランスが崩れているのが世界を混沌に導いている.富める者と貧しき者が存在する場合、それを均等にしようという力が生まれる.昔なら暴動やクーデータというような暴力による均衡であった.しかし、その破壊的な力は、平等を追及するというよりはお金を握る権力者の交代でしかなかった.

 お金を握ることで権力を左右する.その繰り返しが今までの世界の歴史であった.平等な社会を求めても結局は誰かに富が集中する.

 

 では、どうしたらその問題を解決できるかと言えば、富める者から貧しき者に富の再配分をすることしかない.その方法として政府が代わりに税金として徴収しその不均衡を均すようにするのが国である.

 しかし、国が富める者たちによって運営されると富める者たちの権利を守ろうとする.納税は強制なのでその仕組みを変えてきた.それが国の政策が失敗した理由である.本来なら富の再配分を厳密に行うこと信頼を得られてきたはずなのにそれをしない政府は、倒れることは宿命である.

 富める者たちが率先して富を再配分できる仕組みを作り上げる必要がある.それが寄付なのである.自発的に自分の富を寄付という形で再配分する仕組みが機能すれば富める者は名誉を得、貧しき者は救済される.

 お金はあればあるほど幸せなのかもしれないが、ある一定額を超えてしまうと無意味なものに変化する.お金を使えば必ず幸せになるようなことはない.

 

 この先、日本は少子高齢化の影響で必ず世代間闘争が起きる.今の経済を支えている人たちが自分たちの目の前にある老後を支えるために不平不満を言わずに政府に従っているが、社会の中心である世代の将来が全く無いとなれば老人を養うためにお金を使うことに反対するだろう.自分たちが面倒を見てもらうことができない制度に協力しようとするだろうか.その時点で年金などの社会保障制度は崩壊すると言って良い.そうならないためにも富める者は自発的に社会を変えるために出資するべきだと思うが、中々富める人たちの意識は変わっていかない.