医療費の問題は国会で議論すべき

 晴れ、気温はマイナス13度.空には雲一つないため放射冷却によりこれほど気温が下がったのだろう.この気温が日中も続くなら大変だが日中はプラスになりそうである.

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 結論から言えば、75歳以上が2割負担になったとしても医療費問題は解決しない.その先に必ず負担割合の増加があり5割負担になる可能性もあるということである.

 何もしなければ将来的に今の現役世代の負担は増えるばかりである.その負担を減らすために今から負担割合を上げなければならないのだが、その理解を得にくい.

 もし、来年からすべての人が3割負担になればそれなりに負担割合を極端に増やすことは無いだろうが、実際3割負担にすると何故かマスコミに老人の生活苦というニュースが流れだす.更に国会議員も自分の支持層に高齢者が必ず含まれるため、結局は医療費負担割合の増加に異論を唱えだす.選挙に落ちたくないからである.

 しかし、負担割合の増加は全ての高齢者が対象ではない.必ず年収の上限があり、上限以下の高齢者の負担割合はそれ程多くはならない.病院の会計窓口で負担はするが後で戻ってくる仕組みが無くならないからである.

 

 高齢者の医療費が無料になったのは、それだけ日本の現役世代が多く存在し老人が少ないピラミッド構造であったからである.しかし、今後は逆ピラミッドの形に変化することが既に現実となっているわけだから、高齢者の負担割合をカバーしようとすればどうなるか理解できるだろう.

 

 医療に関しては応分の負担を求めるのは正しいことだと思うが、将来設計を含めて国民にきちんと説明すべきことである.桜の件は、もし選挙違反であるというなら司直の手に委ね、国会を延長するのなら国民の医療費負担の問題を議論すべきである.いよいよ苦しくなってから国民に負担を求めるならこれこそ世代間差別だと思う.