世界秩序は変わる

 晴れ、気温は14度.日中は夏日になる予報である.日差しの強さは真夏並みなので気温が上がるのは納得できる.朝早くから散歩する人が大勢いる、.コロナ自粛で暇を持て余して体力強化というところなのだろう.その気持ちはよくわかる.

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 中国は中国であり、今回の行動は当然予想される事態である.何故そう思うかというと中国の体制に問題を抱えているからである.それは、一歩踏み出した経済の一部自由化により中国国民の中に今の共産党一党体制に疑問を持つ人間が増えている.国内の体制は、締め付けを強化しなければならないほど脅威になってきているのだろう.

 今回香港の自治を制限しようという試みは、中国という国家の中に香港という地域は異物であり、このまま自由を謳歌させれば中国国内に飛び火し一党独裁の仕組みを破壊しかねない恐れが徐々に出始めているからである.

 中国国内がまだ遅れていた頃、情報は共産党が発表するものが全てであったが、経済開放と同時に中国国内の情報化は進み、共産党に対するプロパガンダも広まるスピードを変えた.

 更に、国民が裕福になるようになると中国国内から外国に出かける人が増え、自分達の国と比較することができるようになってきたのも大きい.

 経済が豊かになればなるほどその資金力を背景に自由に行動したいという欲求が強くなるようになり、更に、中国共産党の幹部が率先して腐敗を働き私腹を肥やす様を見ていれば自然と何故という疑問が沸きあがるのも不思議ではない.

 そこに影響を与えるのは、昨年から続く香港の自由化を求める市民の活動である.当初は1国2制度を認めていた中国もそろそろ香港の統合を見据えて締め付けを強化したくなるのは国の意思だろう.

 今回、新型コロナウイルスの発生源として国際的に非難を浴びている中、アメリカをしのぐ巨大大国を維持していくには、国内の統率が大前提だと考えたのだろう.

 このまま経済発展を続け、世界を中国共産党主義に変えようかという勢いも削がれ、この先の展望も見えなくなってきている.更に香港問題で諸外国から非難を浴びれば、この先の経済発展も厳しくなる.そういう状態での今回の行動は、この先この体制を持続するためには必要な行動だと信じているのだろう.

 新型コロナウイルスは、今の状況だと世界の仕組みを変えていく一つの大きな出来事になるのは間違いない.大きな出来事である故、世界秩序をも変えていくことになるのは当然である.