第5節 仙台vs札幌 2-2

 晴れ、気温は20度.夏らしい陽気になりそうである.しかし、連休中は下り坂で雨の多い休みになりそうである.

 

 土曜日に行われた仙台との試合の感想を書くことにする.

 

 何といってもこの試合のポイントは荒野選手の一発退場だろう.審判の目前で相手選手の足を蹴ってはいけない.確かにあのプレーはファールでレフリーが笛を吹くと思っていたはずである.それでプレーが止まらず相手選手も体を執拗にぶつけてくるため堪らず切れてしまったのだろうと思う.

 しかし、荒野選手は、他の選手がそういった小競り合いをするときには宥め役になることが多いのだが、自分の時は、そういうことにはならないところが彼の気質ということなのだろうが、今後大事な試合で同じように退場になることがあるのなら大問題である.

 そういった荒々しさを出すことも大事だが、大局を見て行動できるようになればもっと上を目指せるのではないかと思う.少しその辺りを考えないと使いにくい選手になってしまうので欠場試合になる今週は冷静に考えられるようになって欲しい.

 

 この試合の流れに戻るとコンサドーレの方が先にビッグチャンスを迎えるのだが、ドウグラス選手のチップショットが相手キーパーに当たり得点とならず、その後の仙台のジャーメイン選手のドリブルから福森選手が抜かれてしまいシュートを決められて先制されてしまう.相手の狙い通り福森選手側、コンサドーレの左サイドを上手く破られてしまった.

 やはりコンサドーレの守りの弱点とされるDFの足の遅さを突かれると簡単に得点を許してしまうのは今の仕組みだと仕方がない.それを防ぐのに前からの強い守備意識が求められているのだと思う.更に言えば失点の少なさは菅野選手のスーパーセーブの賜物である.

 前半は一人少なくなったところでワントップにして守る意識でゲームを抑えたのでそのまま前半は終了する.

 後半は、田中選手、ルーカス選手を入れ守備と攻撃の両立を何とか目指そうとする.ある意味負けても失うものは無いというところに比重が置かれていた.

 その守備の意識のバランスが取れていないところで仙台に追加点を入れられて更に吹っ切れたのではないかと思う.相手の仙台も2点リードしたのでこの試合は貰ったと思ったのだろう.一端その意識が選手に芽生えると幾らピンチの外で監督が攻めろと言っても動かないのが組織である.停滞した攻撃になったので逆にコンサドーレの攻めが上手く進む.

 そしてコンサドーレに待望の一点が生まれる.右サイドを抜けたルーカス選手のセンタリングに頭を合わせたのはチャナティップ選手であった.

 そして、何度かチャンスをフイにしたが、交代で入ったジェイ選手が前線で収めてくれるため周りの選手の押上ができるようになる.やはりコンサドーレの試合は、いかに前線でボールを収められるかというところに勝利の行方が左右される.

 更に大卒トリオは徐々に試合経験により上手くチームに溶け込むことができるようになったことが薄かった選手層を上げる結果となっていることは良いことである.

 

 劇的な同点弾はロスタイムのCKから生まれた.ルーカス選手が蹴ったボールをジェイ選手が頭で合わせそのボールが田中選手の足に当たりゴールを上げる.

 これで試合終了.再度の連戦を引き分けで終えることが出来てそのまま札幌に帰還することになった.

 千葉で合宿し、アウエーで4試合という何となく異常事態のところを負けなしで終えれたのは良い結果である.これで地元で連戦を戦うことでモチベーションも上がるだろう.

 

 ホームに戻りこれからまた連戦を戦うことになるのだが、未だ出場なしの選手の起用をどうするかだろう.このままベンチ入りもしなければ選手層は厚くならない.降格しない今季だからこその選手の使い方を考えていく必要がある.ミシャ監督のキーとなる選手の固定化は致し方ないが競争させるところは競争させなければならない.大卒トリオは経験を積ますことで今後も伸びることは判ってきた.その代わりといっては何だが、福森選手、菅選手、進藤選手のところは是非新戦力を試してほしいところである.更に言えばGKもどこかの時点で使うのが良いと思うのだが、ルバンカップ天皇杯自体が試合数を削減されてしまったのでリーグ戦でも試してほしいところである.

 連戦が続く中で選手の怪我が心配である.怪我無く選手一丸となって戦って欲しいと思う.