地球温暖化という感じずらい危機を9月の陽気に考える

 曇り、気温は23度.今日が暑さのピークらしい.これから徐々に気温が下がり何時もの秋の気温に戻るようだ.これがこの先続くなら地球温暖化が急速に進んだことになるわけで、大変なことである.

 

 地球温暖化を疑う人たちは、この気温の上昇が偶々だと思っている.毎年、例えば0.1度ずつ世界の平均気温が上昇しているとしたら、10年で1度くらいの上昇で収まるのだが、これが毎年1度ずつ上昇しているとしたら10年経てば10度上昇することになる.

 何を言いたいかというと、今地球上で生活している人たちが本当に危機感を覚えるのは、毎年の気温が1度ずつ上昇しないと危険だということに気付かないだろうということである.

 いくら何でも10年後に平均気温が10度上昇していたら環境は大きく変化し、本当に食糧危機が到来しているだろうし、南の地方では生活できないことになる.

 北海道でも当然冬には雪が降ったとしても直ぐに融けてしまう状況になるだろうし、今よりも寒暖の差が大きき変化するため台風は、台風10号ぐらいの規模が当たり前になるだろう.

 海水温は上がるため海中に棲む生物は軒並み移動を繰り返すことになり死滅する種も増えていくだろう.

www.data.jma.go.jp

 

 先にあげた例は極端な話だが、気象庁の公表によれば、地球の年平均気温は100年で0.74度上昇しているようだ.そのため、普通の人には毎年気温が上昇していることは気付きにくい状況である.

 グラフを見れば分かるが気温の上昇は直線近似している状況だが、これが何時までも直線で近似できるとは限らない.どこかの地点で指数関数的な上昇を見せる局面に転換しないとは言えない.

 そうなれば、後戻りできない状況になるだろうし、今から地球温暖化に歯止めを掛けようとしても既にその時期は逸している可能性もある.それは、南極、北極の氷河の融け具合が年々加速していることが目に見える現象かもしれない.

 

 今年の台風10号の通過に対して、直接被害に合わなかった人たちにとって他人事であるし、何の痛みを感じずに仕事を普段通りしている人も多いだろう.直接、眼に見える被害を経験しなければ動こうとしない.それは、人間の性といえるだろう.

 直接被害に合わなければ動こうとしないのは日常でも当たり前の事であり、人間一人一人もそうだが、集団としての人類も同じものである.

 新型コロナウィルスのこともそうだが、今を生きることが必死だから、明日明後日、せいぜい一月のスパンでしか物事を考えられない.1年後、10年後の未来など考えるのは困難である.