中国のこの先

 曇り、気温は15度.秋深まりつつある連休だった.まだ、紅葉は先だが、一月もすると木々も赤く染まるだろう.

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 今回の新型コロナウイルスの件は、中国に大きな責任がある.その理由は、最初に広がった武漢での感染者の疑いがあると医師が警告を発したのにもかかわらず公表を遅らせることで、その後の感染を世界に瞬く間に広めたことだろう.

 中国の人口が14億人と言われており、移動を止めるとなると相当困難を極めるだろうが、その頃に海外の出国規制を掛けていたら日本の被害は少しは抑えられたのではないだろうか.或いは対応が少しは出来ていた可能性がある.速やかな情報公開ができる国だったらこんなことにはならなかっただろう.

 もし、日本で発生していたら死亡者が出た時点で大ニュースとなり、世界に情報が発信されたことは間違いない.情報を統制する国で人口が多い国であったことが瞬く間に広げた.

 

 そして、もう一つ国内の情報を統制するために手段を選ばない中国が、アメリカで亡命申請したウイグル族の中国人が、アメリカ軍、ニューヨーク警察と渡り歩き、アメリカに亡命したウイグル族の亡命者の情報を収集し、その情報を中国に渡していたという.

 こちらは、映画のようなストーリーで、出来過ぎの様だが、中国国内のウイグル族の再教育という名のジェノサイドを行っており、そこから中国共産党服従した者を、亡命させることで信用させると言う高度な筋書きである.

 日本でも孔子学院の問題があり、スパイ活動を日本国内で行っている可能性が高い.もう既に古い話だが、日本の電子産業に入社した中国人技術者が密かに中国に機密情報を持ち出していたことは記憶にある.

 日本国内では、スパイを取り締まるスパイ防止法という法律案が国会で審議されたが未了となり、直接取り締まる法律はない.だから実質盗み出した者が勝ちという状態である.そのため、逮捕しても国外追放が関の山ということになっている.

 世界各国は既に日本に盗み出して有用な情報はすでに無いと考えているかもしれないが、いざという時に日本を混乱に陥れることができるような準備は可能になっているだろう.

 日本人の感覚が、情報の重要性に対して加速度的にマヒしている.スマホを使ってネットにつないでいると個人情報の入力が繰り返され、それに対して守ろうという意識が希薄になっているのだろう.

 

 10年前の中国と今の中国は変わっていないようで大きく変わっている.その一つは、香港問題だろう.中国共産党一党独裁制度を揺るがすような香港の状況を見て見ぬふりをしなくなった.以前なら形だけでもイギリスから返還を受けた後、50年間はイギリス領だった状態を維持すると約束したが、それを覆す動きを開始した.中国共産党にしてみれば、その期限である2047年の期限と同時に体制を中国国内と合わせるのは困難だし混乱を来すと考えているのだろう.その準備を徐々に進めウイグル族と同じように香港市民の同化政策をソフトに行う考えだった.香港市民のデモに対して非難されるがこれ程抑制しているのは香港をある意味重要な拠点とみなし、それに役立つ香港市民は貴重な存在だと知っているからだろう.それがウイグル族との扱いの違いである.だが、これからは真綿で首を絞めるかのようにゆっくりと中国共産党に協力しない香港市民に揺さぶりをかけていくのは間違いない.