コロナは色々なものを変えていく

 晴れ、気温はマイナス3度.東の空に雲がある関係でそこだけが燃えるように赤くなっている.

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 昨日、旭川自衛隊派遣の看護官が到着したとニュースが流れていた.自衛隊自衛隊病院を抱え入院患者の治療に当たっている施設もあり、全ての要望に応えられるかといえば無理があるだろう.全国規模でこれ以上の病院クラスターが発生すれば無理な話となる.それ程、自衛隊の人員配置に余裕を持たせているわけではないのが判る.

 この程度の派遣体制で済めばよいが、この先の状況如何では全道規模の医療機関の協力を得て看護師派遣の調整をしなければならなくなるのかもしれない.そうならないことを祈るしかない.

 

 北海道では新型コロナウイルスの流行が収まらないため12月25日までの自粛要請を札幌市を中心に行うことを検討しているようだ.

 今回の流行であぶりだされたのは、飲食業界に働く若者の多さだと思う.今回クラスターが発生したホストクラブ、キャバクラなど自粛を要請されている札幌だけで多くの人数が働いている.

 その中には、アルバイトなどで副業として働く人も多く含まれているのだろうが、日本が経済的に豊かになってその中で所得が増えそういったサービス産業が栄えて行ったことに理由はある.

 豊かになれば日々の暮らしで娯楽を求め、手っ取り早いのはお酒となる.そういった接待が商売になり徐々に規模を増やしていった.そしてそこに働きに行く人たちにとって手っ取り早く働くには格好の職場になった.

 

 こういった産業構造は、人がいる限り無くならないと思っていたが、今回のように接触観戦によって広まるウイルスの流行は、そういった構造を変えようとしている気がする.この流行が収まればまた同じような日常が戻るのかもしれないが、今回を切っ掛けに生活スタイルが変化し、夜の街に飲みに出かけるという習慣そのものが減っていく可能性が大いにある.

 その理由は、お酒以外の娯楽に興味を持つ機会が増えてしまうことである.友達とお酒を飲むことで交流していた層が、別の方法で交流できることを知ってしまったら以前の状態に戻るのは一部に限られるからである.

 その根本的な原因は、その別な方向に投資をするとその投資を回収する方向に人の心理は向かうからである.所得は有限で別なところにお金を使えば増えることはない.お酒を飲むお金で他に使えばお酒を飲むことを控えるようになるからである.この後数年は、歓楽街への人の出入りは減少していくことだろう.

 歓楽街から人の流れが消えるのは寂しいことだが、これを契機に新しいものが出来上がることに期待したい.