アルツハイマー病を予防することができるか

 晴れ、気温はマイナス14度.今日は低気圧が接近し、前線が通過するまでの間、太平洋からの暖かい風が吹き込む関係で、日中、雨か霙が降る見込みである.低気圧が通過すると冬型の気圧配置になり荒れた天気が続くようだ.

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 これは朗報と言って良いと思うが、アルツハイマー病で起きる脳内に蓄積したアミロイドβを排泄する薬の国内治験が始まるという.

 アルツハイマー病の原因は脳内に蓄積するアミロイドβであるとの発見がされてそれなりの年数が経つ.その間に必ずしも脳内のアミロイドβが蓄積していてもアルツハイマー病を発症しない人も存在するとの結果が出て、その機序は不明な部分は今でも存在する.

 しかし、アルツハイマー病を発症する人では脳内アミロイドβの普通の人よりも多い蓄積があり、その違いは無視できない量であった.

 そのアミロイドβの蓄積をアルツハイマー病を発症する前段階で少なくすればアルツハイマー病の予防薬になる可能性がある.

 しかし、この審査はまずアメリカのFDAで行われたが、治験結果に問題があり再度資料提出し、審査期間が延長されている.

 そして日本でも大規模な治験がこれから始まろうとしている.もし、この結果が良ければ4年後に承認される可能性がある.

 既にこの薬は、アルツハイマー病を発症した人に投与されているが、既に病気が進行した状態でアミロイドβを除去しても病気の進行を食い止められないことが判っている.

 

 今後、日本でも高齢化社会が進み、現在約200万人の患者が存在すると言われている.更にこれからこの病にかかる人は毎年発生する.その中の何割かが発症しないとなればそれだけQOLが上がることになる.

 

 認知症の発症は、人生にとって大きな悲劇である.自分の存在が自分の中に徐々に失われていく病気である.認知症の原因はアルツハイマー病だけではないが、その病を減らすことができることは朗報以外の何物でもない.