久保選手

 霙、気温は2度.気温はプラスなのだが、傘をささないといけないくらいの霙が降っている.これなら雨の方が良いくらいである.

 

 朝から、リーガの試合があり、久保選手が所属するヘタフェとベティスの映像を見ていた.しかし、期待の久保選手は先発ではなく、控えで時折アップしている姿が小さく映るだけである.そして0-0のまま試合が進み残り15分位のところで交代出場を果たした.

 しかし、そのプレーの様子は、去年の活躍していた姿ではなく、何となく空気のようにグランドにいた.特に見方が久保選手にボールをパスするわけでもなく、貰えないボールを待つ姿は、移籍を繰り返す彼の現状をよく表していた.

 一生懸命ボールを追いかけているのだが、何か効果的ではなく守備になってはおらず、その辺りビジャレアルに居た頃に監督が指摘していた守備のスキルアップの部分で壁に当たってしまったように感じる.

 日本に居た頃もそれ程守備をするタイプではなく、攻撃のキーマンとしての役割を果たしていれば許される立場だったが、チームが変われば守備能力も要求され、徐々に険しい立場に立たされるようになってきて何をして良いのか判らなくなってきてしまったようだ.誰か適切なアドバイスをする人が周りにいれば良いが、絶えず生存競争を行っているプロ選手たちの中で足踏みしていては直ぐに抜かれてしまう.この状態であれば、この先ベンチ外もありうる状況である.プロ選手として試合に出続けることの難しさを感じる.

 試合は、相手にPKを2度与え、一度目はキーパーの好守備で抑えたが、やはり2度目も抑えるのは厳しかった.

 この試合、監督は前回の退場でベンチ入りできず、監督交代も噂される状況である.

 

 こういった何かの切っ掛けで歯車が上手く回らなくなる例は、いくらでもある.つい最近記事になっていたコンサドーレの菅選手も、昨年の新型コロナ感染で出場機会を失い.その後、代わりに使われたルーカス選手の活躍もあり、それまでずっと先発フル出場していたのにもかかわらず治療明けは途中交代で出場したりで調子が上がらない状況が続いていた.このキャンプでは再度信頼を取り戻すために練習を重ねている.

 そういえば昨年移籍した進藤選手も足のケガから復帰が遅れ、徐々に試合出場を減らし、交代選手でも使われなくなってしまったことがあった.

 サッカー選手には怪我が付き物で、そこから復帰するのは容易ではない.その間に変わりに出場していた選手が活躍していればその選手を外すことはできない.その出場していた選手よりも格段の能力を発揮できれば良いが、怪我明けでは十分なパフォーマンスを出すことはできない.

 そういえば、コンサドーレのJ1復帰に力を貸してくれた増川選手もひざの故障がありその後移籍していった記憶がある.そういったことも併せて人生と思うしかない.それを何時までひきづっていては、それだけの人生になってしまう.やはり、自分で新しい人生を切り開く努力が必要である.過去の栄光は捨て去る気持ちでがむしゃらに行くしかない.