子供

あの頃の自分は、今で考えれば大人だったと思う。TVや映画等でデフォルメされた子供らしい子供ではなかったと思う。

 その当時から、自我はあったし、批判精神は旺盛だった。反面大人に媚びればやさしく扱ってくれると言うそんな事は当然知っていた。ただ知っていながらその行動をとる自分が嫌だった。

 大人から見れば、優等生の振りをした悪がきに見えたことだろう。それは、別に気にしていない。そういう判断をした大人たちも今ではその頃の事を忘れてしまっていたり。既にこの世にいない存在になっているだろう。

 その自分の感覚と、周りが子供を扱う感覚のズレを心配する。大人たちが考えるほど子供は子供ではない。考えが少し甘いとかはあるだろうが、大人にも考えが少し甘い奴はざらにいる。それと比べればしっかりしている奴もいる。

 そこから子供を見てやらなければならない。子供だからそんなこと大それた事を考えているはずがない、子供だからそんな事をするはずがないなどと考えてはいけないのだ。

 親は、子供は甘える存在だと思っているが、他の子供は、みだりに大人に甘えない。親だから甘えるのだ。子供も外にでれば、計算し大人に媚びる。それを理解しなくてはならない。

 いじめの問題もそうだが、子供は、決して子供ではない。考えは一人の人間の思考回路と同じである。
 「ちびまる子ちゃん」の中の山田君は、何時も鼻をたらして変な事を言うが、素の山田君は、別にいるのだ。舞台の袖に引っ込んだ山田君はきっとその演技をやり終えた後にため息をついているはずなのだ。

 今の子供たちよ、自分の未来は自分で作るものだ。大人に作られる事は無い。作られているとしたらそれは自分の未来ではない。
 
 もしいじめられているなら、我慢しなくても良いんだよ。親にでも教師でもいじめる相手にも「バカヤロー」と叫んでごらん。それも1km四方に届く声で。
 きっと君ならやれる。