運命の出会い

運命の出会いというのは、色々なものがある。真っ先に思いつくのが、人との出会いだろう。それは、恋人であったりする。または、物で有ったりする。

 そして不思議なことに、それに出会うと心拍数が早くなり、血圧が上がり、それにも増して見た瞬間電撃を受けたように衝撃が走ることである。

 しかし、幸か不幸か、その衝撃は、人であった場合自分だけの一方的なもので有ることのほうが多い。もしお互いに衝撃が有れば恋に落ちることは間違いないはずなのにそんな事は殆ど無い。それも人生である。

 物の方はまた違ったものがある。それを見た瞬間手に取り触りたくなるものがある。それを運命の出会いというと大袈裟になってしまうが、それを自分だけのものにしてしまいたいと思う事がある。
 それが安価であればその夢は叶える事が出来る。それを衝動買いというのだろう。
 しかし、もしそれが高価なもので手に入らないものであれば、手に入らない事でもっと恋焦がれてしまうようになる。

 ここでの分かれ目は、手に入れる事が不可能と考えあっさりあきらめてしまうか、それとも絶対手に入れてやろうかと考えるかだろう。
 手に入れてやろうという思いがプラスに向けば、生活の励みになるが、マイナスに向いてしまうと犯罪になってしまう。それが怖いといえば怖い。

 自分はどうかと言うと、あまり物に対する執着は無い。有るとしたら何でこんなものといわれる安物を中々手放せないくらいか。案外それはそういうものと割り切って考えることの方が多い。

 だから最近衝動買いしてしまったのは、漫画の本だったりする。それが運命の出会いというのもおこがましいが、それを見たとき、これだと思って買ったのだから。その時の題名と自分の波長がシンクロしたと思ったのだから。
 こんなこともそうだが、人生を振り返ると、もしあの人と出会わなければ自分の運命がどうなっていただろうと考える事がある。もし出会わなかったら、別な人生を歩んでいたと思うことがきっとあると思う。

 今振り返っても、どうしてこっちを選んだのか不思議に思う事が良くあるのだがそれが運命だったのだろうと納得しているのだが。