あるある問題

実の所、TVなどの放送は、ノンフィクションと謳いながらも撮影時には演出が入っている。あるがままの撮影が無いことくらい素人も解っているのである。

 その演出が少しずつ過剰になり、虚構の度合いが増えていけばやらせになるわけである。

 しかし最近どこまでがフィクションでありどこからがノンフィクションであるか境界がハッキリしない。そればかりか、その両方が同時に投入されると見ているほうは、全て真実に見えてしまうのである。

 その良い例が、青汁のコマーシャル放送である。最初からこの番組は、青汁を買わせるために作られているという事が最初からわかっているはずなのに、番組を見続けるとこれさえ飲めば健康になれると錯覚してしまうようになっている。番組に出演している芸能人があれだけ力説し、更に素人も登場させ青汁の効能を力説する。催眠に掛かっているようなものである。

 まだこの番組は、前記の通り青汁を売る番組だと視聴者に告知しているだけマシである。「あるある」のような番組は、そのつくりが情報番組であるため、まさしく事実を売り物にしている番組だと視聴者に信じさせている。更に、番組毎に、或いは全体を通して真実を流している事が視聴者を信じさせるようになっている。

 正に、詐欺の手口である。99%のウソに1%の真実を混ぜることにより全てを信じ込ませる事が出来るのである。

 TV業界は、全ての番組の放送開始時に必ず、
 「この放送は、多くのフィクションが含まれています。信じすぎにご注意下さい。」とテロップを入れるべきだと思う。