今更モラルの低下を嘆いてみても

今日の朝のTVの話題は、モラル低下のオンパレードであった。

 自転車の取り締まり、北海道での乗客の積み残し、教育審議会の提言の撤回、高野連の野球憲章違反など、それぞれモラルに関する問題であった。

 モラルと言うのは本当に不思議なものである。法律とは違う、世の中を上手く過ごすための約束である。例えば、アンダーグラウンドな世界でも法律は破るが掟は守ると言う仁義のようなものである。

 それを根本的に破壊尽くしてきたのは、今の親の世代の一部である。学校崩壊が言われてきたのは最近ではなく、今の親の世代くらいからである。
 今、現在もモラルを破っているのは大人たちである。それを棚上げして無理やり下の世代にモラルを守れと言うのはどうかと思う。
 先に自分たちが模範を示せと言うことではないのか?

 人の世は不思議なもんで、最低ラインが下がればそれを最低とは言わない。何故ならそのラインはそれより下に下がるからである。ただその最低ラインの下がり方が小さいためにその感覚が鈍くなるだけなのである。
 これから上げようとするなら、法律などでそれはしてはいけないといって罰を与えるしかない。それでも破るものは出てくるだろうが、その数は劇的に減るはずである。

 でも、法律で縛られる社会が、幸せと思えない。モラル程度に止め、たまに破っても少し白い目で見られる程度が過ごしやすいかと存じます。或いは、モラルをみんなで破れば怖くないか。