8月初日

季節は、既に夏。と言いながら北海道はまだ盛夏とは言いがたく、なにやら暑かったり寒かったりの繰り返しの日が続く。それにしても今年は雨が少ない。農作物の少雨による被害が心配である。
 本当に農家の方は大変だと思うが、却ってそこは長年天候と戦ってきた人たちで、「お天道様には逆らえない」という気概が根底に流れていて、少々の被害ではへこたれない人たちが多い。やはり経験は何物にも変えがたいと言うことらしい。

 やはり、毎日空を見上げながら仕事をしてきた人たちと、日中でも蛍光灯の下で働いてきた人たちの違いと言うものが有るのではないだろうか。

 やはり、日頃天候のことを気にしないで生活してきた人は、日常が規律正しく進行することを前提として生活をしている。その点、お日様が仕事の量を決めるような生活をしてきた人は、働けるときは働き、働けないときは働かない、柔軟性を持った人たちといえるのではないだろうか。

 自分も。毎日昼間でも蛍光灯の下で働く身だが、やはり順序良く仕事が流れていかないとイライラするし、又やっている仕事そのものも滞ってしまう。歯車としての役割を少なからずしなければならず、9時5時までは決められた仕事をこなし、それでも間に合わないときは、残業をしなければならない生活を送っている。そのため、心に余裕が無いような気がする。そして、非常事態が起ころうものならパニックになってしまうだろう。

 やはり日頃の生活が、人々のリズムを産むと言うことだろう。

 少し今回の選挙で言えば、都市部より地方で自民党が負けたのも、安倍政権が、実務を勤勉にこなす企業の有権者、重に都会の生活者の暮らしを見て政策を決めてきたことがことが最大の原因だろうと思う。憲法改正などという至急の課題ではない論点を地方に持ってきても、「あんた何言っての」と言われるのが落ちである。
 
地方の景気は都会ほど良くはなっていない。都会では、そろそろバブルのにおいがしているが、地方ではまだ、泡にもなっていない状況である。もしかしたら景気回復の恩恵を受けずにバブルが弾けてしまいそうな勢いである。
 
 そのような実態を見ず、自分達の暮らしが良くなり失業率が回復したといっても、その地方の住民が工場で稼いで得た利益は、都会にある本社が吸い上げ、安い賃金で働かせられているのが失業率回復の実態である。

 このまま行けば、日本は、地方の労働力で都会の一部の人間の生活の質を高めているだけで、何時か地方の生活は疲弊してしまうのは必然である。やはり、競争が大事であるが、一部の人間だけが潤うためにだけある経済政策は問題があるだろう。

 しかし、今後、問題となるのは、やはりマスコミの動きである。自分達のニュース消費のために、世論を動かす怖れがある。その標的は、自民党から民主党に移るだろう。
 それに耐えるだけのほこりの立たない議員が全てであれば良いが、そこから問題が噴出すると日本の政治そのものが崩壊するおそれがある。

 それにしても、政治に望むものは、都会と地方の格差を如何に少なくしてくれるかである。従来の土建と箱物の政治ではなく、本当に地方が豊かで住み良い仕組みを作り上げてもらいたいものだ。