代々木迷走記

今日は、朝から雪である。

 昨日は、用事を午前中に終わってしまった。帰りの飛行機は午後6時に予約を取っていたため時間がぽっかり空いてしまった。

 そこで前日のスポーツ新聞で見ていた。昔のトヨタCUPのことを思い出した。トヨタCUPは今ではFIFA Club World Cupと言うらしいが。そんなことはどうでも良いのだが。
 そこで中央線の飯田橋から代々木まで目指すことにした。

 「代々木?」

 懸命なる読者の方はもうお気づきだろう。そう勘違いしたのである。そう老化による勘違いである。10年以上前に一度国立競技場に行ったことがあるのだが、そのとき代々木で降りたと自分の中で記憶していたのである。
 しかし、代々木に降り立つと風景が違う。昔来たときは、駅前から直ぐ傍に見えていたはずなのに目の前はビルだらけで公園に程遠い。きっと反対側の降り口にいるのだと自分を納得させた。それなら反対の側へ回ればよいのだがそうしなかった。頭の中で思考回路がショートしたらしい。
 
 そして駅前にある地図を見たが国立競技場と書かれていない。仕方なくそこに書いている代々木公園を目指し始めた。確か公園の近くにあると昔の記憶を頼りに歩き出した。

 そして公園入り口に着いたときにこれは違うと本能がそこから先に進むのを止めさせた。そのとき駅前の地図が思い浮かんだ。その反対側に公園が書かれていたことを。そして反対側に向かうことにした。

 中央線のガード下をくぐり反対側の方向へ。しかし、反対がわの方向へ行くが公園らしきものは見えずビルばかりである。
 それでも歩き続けていると千駄ヶ谷という道路標識が目に付いたのだ。その名前が自分の脳細胞の一部に灯をともした。そういえば昔降りた駅は千駄ヶ谷だったことを。

 何という事か、一駅違っていたのである。そして千駄ヶ谷駅に着くと直ぐそこに国立競技場が見えるではないか。時刻は12時近くに成っていた。代々木駅に降りたのがかれこれ50分近く歩いたことになる。
 
 試合開始は、午後2時45分と言うのは知っていたのでそれまで何をして時間をつぶそうかと思っていたら。目の前の東京体育館で何やら催し物があるらしく大勢の人が出入りしているのが見えた。昨日TVで見ていた嘉納杯国際柔道大会が開かれていたのだった。

 時間切れになったのでこの続きは後で。