部下への期待

最近の話であるが、部下の一人が自己都合退職で辞めた。それなりに彼の将来を思い引き止めたが、既に自分で決断したようだったのでその考えは変る事は無かった。

 彼が自分の下で働いていた時、彼の成長を期待しハードルを設けそれを越えるように促した。それが彼には重荷だったようだ。それともそれを命令する上司に対して不満があったのかもしれないが、それを聞かずじまいだった。

 まず思うことは、確かに人は自分の能力の限界を超えて仕事を行う事が出来ない。人それぞれに得手不得手があるのだから全てにおいて仕事をこなす事が出来ないのは了解している。
 しかし、直ぐそこに越えられる壁があるのに自分の能力の限界を悟って超えようとしない人たちに歯がゆさを覚える。
 逆に見れば、それなりの仕事をこなす上司の存在がウザイのかもしれない。もし一人で全てを考え行動しなければならない存在なら立派に仕事をこなすのかもしれないが、企業と言う形態ではそのような事を言ってばかりはいられない。
 
 自分で言うのも何だが、上司である自分も何も努力せずこれだけの仕事をこなす実力をつけたのではないと部下には言いたい。

 これまで色々な部下を持った。仕事のできる奴できない奴。ある方面では才能を発揮する奴。或いは自分は仕事ができると勘違いしている奴。それなりに上手く誘導していかないと仕事が回転していかないため、それなりに目配りはするのだが、中々個人には立ち入っていく事は出来ない。組織として稼動していればそれなりに満足しなければいけないからだ。

 辞めて行きまた新しく入ってくる君達にそれぞれに将来の夢や希望があるのだと思う。それが本当に自分の夢なのだったらくじけずそれに向かって進んで欲しい。結果が直ぐ出るものではなく何時か花開くものかも知れないのだから。