年金の続き

年金問題の報道も下火となってきた昨今ではある。今は、年金を貰う人の記録が問題となっているが、本当の問題はそこでは無くもっと別なところにあるかもしれない。

 その部分、過去にも国会等で質問されてはいるが、本当のことを誰も喋らない或いは「くさいものには蓋」という言葉どおり見ぬ振りをしているといったところだろう。

 国民年金や厚生年金は、国が預かり独立行政法人が運用している。その額150兆円以上といわれているが、その運用先として財投と呼ばれるものがある。
 実はここが肝である。財投は国の隠れた打出の小槌で、国の予算とは別に色々なところに使われる財源となっている。
 例えば、国債の購入、地方公共団体の債権の購入、特殊法人への融資などに使われている。そしてその貸出金は400兆近くある。

 もし、その多くの貸出先が潰れれば全て不良債権化することになる。という代物である。確かに金庫にしまっておくだけでは利益を生み出さず、何かしら運用することが大事だが、その運用に失敗すれば紙くずになってしまうことだけは避けてもらいたい。

 ということで、集められた年金は国が預かっており、国が運用している。更に今年金の支払いのために原資を取り崩してはいない。この先少子高齢化社会が来れば取り崩しは必要になるだけで、今現在無くなっている状況ではない。むしろ増えている。
 そのため、実は裏で使い放題しているし、増えていくものだから少しぐらい使っても構わないという意識が官僚にはある。そのため色々問題となった無駄遣いを産んだともいえる。

 年金の問題は、実は払っている本人は良く分かっていないというのが現状である。しかし、その実態が明らかになるのは、年金が支払われなくなったときだろう。その時には、この問題の責任者は過去の人になっているのだろう。
 それが判ったときにはもう手遅れということなのです。

 参議院選挙がありますが、その年金の根本的なところを明らかにしてもらうことが本当の年金問題の解決法に近づくと思うのですが、無理ですか?